ビタミンちくわ70周年記念！黒部ダム建設の歴史とちくわカレーを振り返る

ビタミンちくわが70周年を迎え、特別なイベントが開催されます。このイベントでは、黒部ダム建設時に実際に提供されていた「ちくわカレー」を再現する試みが行われます。このカレーは、工事関係者の思い出を通じて、ビタミンちくわの歴史や、地域の食文化を学ぶ良い機会となります。当日は午前11時から、「間組で出されたカレー」が再現されるほか、ビタミンちくわ職人へのインタビューや、カレーを実際に食べる体験も用意されています。午後には黒部ダムの工事を支えた元作業員との対談も予定されており、多くの人々がかつてのエピソードを共有します。

ビタミンちくわは石川県で生まれ、その後長野県に広まりました。今もなお、その70%が長野県の食卓に上がります。特に黒部ダム建設中には、毎週1回のカレーが作業員たちにとって大きな楽しみでした。賄いを担当した人々も、作業員たちの笑顔を見ながら、自分たちのカレーが活力の源となっていたことを嬉しく思っていたと語っています。このように、食事は過酷な現場において、唯一の楽しみとも言える存在だったのです。

また、ビタミンちくわはその形状からトンネルの貫通を連想させるため、ダム工事においては縁起の良い食材とも考えられていました。長野県では、昔から肉の代わりにちくわを食材に使う習慣があり、今日でもその文化は受け継がれています。このイベントを通じて、ちくわの魅力や、黒部ダム建設という壮大なプロジェクトの裏にあった人々の努力と情熱を、改めて広く知っていただけたら幸いです。

今回のイベントは、ビタミンちくわの70周年を祝う事業の一環として、映像作品にまとめられ、今後は地元の教育現場などで食育活動に利用される予定です。地域の歴史や食文化を次の世代に伝えていくための第一歩となることでしょう。

ビタミンちくわとは、石川県に拠点を置く株式会社スギヨが製造している水産練り製品で、1952年に誕生しました。その誕生の背景には戦後の栄養不足を解消する意図があり、以来、多くの人々に愛され続けています。最近では、世界初のカニカマや、うなぎ風蒲鉾など、新しい商品も展開し、業界の革新を図っています。

イベントの詳細は以下の通りです。