JVCケンウッドの緩衝材が受賞
株式会社JVCケンウッドが展開するAVナビゲーションシステム“彩速ナビ”シリーズの梱包材が、2024年に開催された日本パッケージングコンテストで「電気・機器包装部門賞」を受賞しました。これは、環境保護へ向けた取り組みや新たな技術が評価された結果であり、共同開発者であるダイナパック株式会社との協力によって実現しました。
環境に配慮した革新技術
受賞した緩衝材は、従来の発泡スチロール(EPS)からパルプモールドに素材を変更することでプラスチック包装材の使用量を66%削減。これにより、年間約47トンのCO2排出量も削減できたことが大きな特徴です。新たに開発されたV字形状の緩衝材は、従来のコの字形状からの切り替えにより、製造時の展開サイズが約34%小さくなり、金型からの取り数も1.5倍に増加。これが、パルプモールドのコストを30%も低減する要因となっています。
また、V字形状の緩衝材は製品を置くだけで自然に閉じる特性を持っています。この機構は、ロボットによる箱詰めの自動化にも適しており、業務効率の向上に寄与しています。
簡素化された梱包プロセス
これにより、これまで異なるサイズの製品ごとに4種類の緩衝材を使い分けていたのが、1種類のV字形状に集約され、管理コストが大幅に削減されました。これらの特徴を持つ緩衝材は、2024年モデルの「TYPE S」シリーズなどに実際に採用されており、ユーザーからも高い評価を受けています。
JVCケンウッドの環境への取り組み
JVCケンウッドでは、環境基本方針「JKグリーン2030」を策定しており、気候変動への対応と資源の有効利用を重要な課題にしています。今後も全ての事業活動を通じて環境負荷の最小化を目指し、2023年には環境施策のさらなる強化を発表しました。
日本パッケージングコンテストについて
2024日本パッケージングコンテストは、公益社団法人日本包装技術協会が主催し、日本の包装技術の顕彰を目的としています。材料やデザイン、環境対応の観点から優れた作品が毎年選定され、受賞作品は「2024 グッドパッケージング展」で展示される予定です。
最後に
この受賞は、サステナビリティに対する社会的な期待の高まりを受けたもので、JVCケンウッドにとっても重要な一歩です。今後も持続可能な社会の実現に向けて、環境に配慮した製品開発に努めていく方針です。新しい梱包技術の可能性が示されたことで、今後の製品展開にも期待が寄せられています。