医薬品物流を一変させる新システム「Skypod」
2023年、オークラ輸送機株式会社が供給した3次元ロボットピッキングシステム「Skypod」が、アルフレッサヘルスケア株式会社の九州物流センターに導入されました。このシステムは、搬送ロボットが自動で商品をピッキングし、効率的な物流業務を実現しています。
「Skypod」導入の背景と目的
アルフレッサヘルスケアは、九州エリアにおける物流機能の強化を目指し、熊本市から新たにアクセスの良い御船町へ物流センターを移転しました。この新しいセンターでは、約6,200アイテムの商品が保管され、九州全域にある43のデポや375店舗へ毎日出荷を行っています。
しかし、従来のピッキング作業は多品種少ロット品の取り扱いが主で、作業者にとっての負担が大きいものでした。それに対応する形で「Skypod」が導入されたのです。
Skypodの特徴
「Skypod」は、26台の搬送ロボットと高密度ラックで構成され、高層ラックに商品を保管することで、保管スペースを最適化しています。ロボットは前後・左右・上下の3次元で移動し、商品の格納と出庫を全自動で行います。
商品の入出庫はすべてロボットが担当し、出庫指示が出ると必要な商品を迅速にピッキングステーションに運びます。このロボットは秒速4メートルで走行し、作業者はモニターの指示に従って簡単に作業を進めることができます。
導入による効果
「Skypod」の導入により、従来の台車を用いたカートピック方式からの脱却が実現しました。これにより多品種少ロット品のピッキング作業は以下のような成果を上げました:
- - 保管面積の縮小:バラ出荷品エリアの保管面積が著しく減少。
- - GTPの実現:歩かず、探さず、持たずに作業が可能になりました。
- - ピッキング効率の向上:高頻度出荷品の効率が大幅に改善。
- - 業務の質の向上:ピッキング精度と生産性の向上が確認されました。
実際、アルフレッサヘルスケアの関係者は「Skypodの導入によって、作業者の負荷が軽減され、労働環境が大きく改善した」と、その効果を実感しています。
オークラ輸送機と新たな物流の未来
オークラ輸送機は1927年に設立以来、マテリアルハンドリング機器の製造と物流システムの展開を行ってきました。リーディングカンパニーとして、国内外での成長を続けており、2027年には創業100周年を迎える予定です。
新たなテクノロジーの導入は、効率化だけでなく、業界全体に新たな風を吹き込むことでしょう。今後もオークラ輸送機が送る革新的なシステムに期待が高まります。
まとめ
アルフレッサヘルスケアが展開する九州物流センターにおける「Skypod」の導入は、医薬品物流の効率化に向けた重要なステップと言えます。これを機に、物流業界全体が新しい時代に移行することが期待されています。今後も業界の進化を見逃せません。