資生堂子ども財団が新プログラムを展開
公益財団法人・資生堂子ども財団は、2025年8月より「未来デザインプログラム」を発表しました。これは、児童養護施設で生活する高校生を対象とした自立支援活動の一環で、将来の職業観や進路考える機会を提供するものです。本プログラムは、資生堂のリソースや協力企業のサポートを基盤にしており、広い視野での選択肢を高校生に提供することが目的です。
この活動は「大人がつながれば、子どもの未来を支えられる」という理念のもと、様々な企業や団体との連携を通じて進められています。
背景
日本国内では約42,000人の子どもたちが親と離れ、児童養護施設で育っています。これらの子どもたちは、様々な理由で家庭から隔離された状態で生活しており、大人になった時には独り立ちしていく必要があります。しかし、彼らは育成環境や経験からくるコミュニケーションスキルや、進学・就労に対しての課題を抱えることが少なくありません。このような状況を解決するため、資生堂子ども財団は、高校生に自立に向けた具体的な支援を行うことに着手しました。
プログラム詳細
「未来デザインプログラム」は、以下のような内容で構成されています:
1.
可能性発見プログラム - 株式会社リクルートとの協力により、自己理解を促進。自分の興味や強みを見つける機会を提供します。
2.
工場探検&お仕事体験 - 資生堂の工場で実際の業務を体験し、その職業の魅力を感じ取ることができます。化粧水づくりから品質検査、総務まで様々な業務に触れることができます。
3.
働く大人と対話 - 資生堂の社員と直接対話し、仕事の実際やモチベーションの話を聞き、自身の将来設計に役立てることが可能です。
このプログラムは、参加者にとって価値のある学びの場となることが期待されています。実際、第1回のセミナーは、福岡の資生堂工場で実施され、37名の参加者が自己理解や職業体験を通じて貴重な経験を報告しました。
資生堂子ども財団の活動
資生堂子ども財団は、1972年に設立され、「すべての子どもが笑顔にあふれ、自分らしく輝く社会へ」というビジョンを掲げています。この理念のもとに、3つの柱を持ち、独自の7つの活動に取り組んでいます。具体的には、子どもへの支援、児童福祉職員への支援、一般向けの情報発信などが含まれています。
このような活動を通じて、資生堂子ども財団は、社会全体で子どもたちを支えることができるよう努めています。
まとめ
資生堂子ども財団による「未来デザインプログラム」は、児童養護施設で生活する高校生にとって、将来の選択肢を広げる貴重な機会となることを目指しています。大人たちが繋がり、子どもたちの未来を共に支える姿勢が、新たな希望を生み出すことでしょう。