令和の米不足:20代が感じた影響とは?年代別調査結果に迫る
2024年9月、株式会社フォーイットが実施したアンケート調査により、「令和の米騒動」という言葉の影響が年代によって異なることが明らかになりました。対象は全国の20代から60代までの男女500人。調査の結果、全体の60.2%が米不足を感じたと答えましたが、特に20代はその感覚が薄いという結果が出ています。
調査の概要
この調査は、20歳から69歳の男女500人を対象に、ネットリサーチで実施されました。質問の1つに、「令和の米騒動と言われましたが、米不足の影響はありましたか?」という問いがありました。
回答は、以下の選択肢から選ぶ形になっていました(複数回答可):
- - 希望する量の米を購入できなかった
- - 購入できる米の品種や銘柄が限られた
- - 米の価格が上昇した
- - 複数店舗を回って米を探した
- - 海外の米を購入した
- - 米の代替品(パンなど)を購入した
- - 外食や中食の頻度が増えた
- - 家庭での米の消費量を減らした
- - 備蓄用の米を使用した
- - 特に米不足の実感はなかった
全体の中で最も多かったのは「米の価格が上昇した」の41.8%であり、次いで「希望する量の米を購入できなかった」が20.4%、さらに「複数店舗を回って米を探した」という回答が16.0%に上りました。ただ、39.8%の人々は特に米不足を感じていないと答えています。
年代別の結果
年代別に見ると、特に気になるのは20代の結果です。なんと、20代の半数は「特に米不足の実感はなかった」と回答しています。この傾向は、若い世代が米離れをしていることや、食生活が多様化していることが要因として考えられます。
日本の厚生労働省によると、外食の利用頻度は年代が下がるにつれて増え、特に20代は外食が多い傾向があります。飲食店は通常、米の在庫を多めに確保しており、それが米不足による影響を緩和していると考えられます。したがって、20代は外食を利用することで米を手に入れる機会が多く、実感しにくい状況が続いているのです。
未婚・既婚別の視点
さらに、未婚と既婚での違いも注目されています。米不足を感じた人は既婚者の方が10%以上多く、これは家族がいるために米の消費が増えるから考えられます。逆に未婚者は米の代替品を多く購入する傾向があり、柔軟な対応をしているようです。
米騒動の背景
「令和の米騒動」は、昨年の猛暑による米の品質低下や流通量の減少、南海トラフ地震への不安、外国からの米の消費増加など様々な要因が絡んでいます。9月中旬にはスーパーマーケットに米が並ぶようになり、短期的な品不足は解消されつつありますが、今後も国際情勢や気候変動の影響により米の動向に目が離せません。
まとめ
今回の調査を通じて、令和の米騒動が世代によって異なる影響を及ぼしていることが分かりました。特に20代は外食の多さから、実際の米不足を感じる機会が少なかったようです。今後も米に関連する動向には注視が必要でしょう。