FC大阪、脱炭素社会を目指す新プロジェクト「ACT NOW」始動
東大阪市を拠点にするJリーグクラブFC大阪が、「ACT NOW」プロジェクトを始めました。このプロジェクトは、サステナビリティを重視し、クラブが速やかに実行できる脱炭素に向けたアクションを進めることを目的としています。
プロジェクトの背景と目的
現在、気候変動問題が深刻化している中、全世界で平均気温が上昇し続けており、スポーツ界でもその影響が避けられません。FC大阪は、練習環境や試合開催への不安を軽減するため、具体的な脱炭素アクションを実施することを決断しました。「ACT NOW」の名称は、「思い立ったが吉日」という意味を持ち、すぐにでも行動を起こすことの重要性を強調しています。
本プロジェクトの主要な目標は、2030年までに現在のCO2排出量を50%削減し、2040年までに実質的な二酸化炭素排出ゼロを達成することです。これを実現するため、FC大阪は組織全体のCO2排出量を可視化し、それに基づいて「カーボンニュートラルアクション・プラン」を策定しました。
プロジェクトの具体的な取り組み
1. 脱炭素経営の推進
FC大阪は、大阪府やパートナー企業とともに「OSAKAゼロカーボン・スマートシティ・ファウンデーション(OZCaF)」を設立し、地域と連携しながら脱炭素に向けた取り組みを進めていきます。具体的には、地域でのセミナーを通じて、企業や住民の意識を高め、新たなビジネスの創出を目指します。
2. サステナビリティ教育の実施
選手やスタッフを対象に、サステナビリティ教育を行い、クラブ全体で脱炭素活動を実践していきます。教育は、勉強会形式で行われ、サッカーに関わる人々が環境問題の重要性を認識する機会を提供します。
3. スタジアムでのエコ循環プロジェクト
FC大阪では、試合日にはゴミの分別を徹底し、最終的には100%リサイクルを目指します。今年の開幕戦では、リサイクル物の分別率が23%から88%に向上しました。さらに、キッチンカーで使用するプラスチック容器の代替も検討しており、エコステーションの設置や実験導入も行う予定です。
4. 廃食油の回収・リサイクル
ファンやサポーターから家庭で使用した食用油の回収を行い、リサイクルを進めています。これまでに271.2ℓの廃食油が集められ、パートナー企業により燃料として再利用されています。
5. マイボトルの推進
選手やスタッフには、象印マホービンとの提携によるコラボマイボトルを導入し、使い捨てプラスチックの削減に貢献します。
6. 再生可能エネルギーの利用
スタジアムやオフィスでの電力を再生可能エネルギーに切り替え、大阪産の電力を利用することも目指しています。
子供たちへの啓蒙活動
FC大阪は、東大阪市内の小学校を対象に「夢授業」を行い、子供たちに夢を持つ重要性や未来を守る課題について教えています。
まとめ
FC大阪の「ACT NOW」プロジェクトは、脱炭素社会を実現するための重要な一歩です。地域の企業や団体との協力を通じて、より広範な行動変容を促していくことを目指しています。各種の取り組みを通じて、FC大阪はサステナビリティを推進し続けることで、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
詳細な情報や参加希望の方は、FC大阪の公式ウェブサイトをご覧ください。