AI技術を活用したシニア向け認知症予防の新サービス
音声会話型おしゃべりAIアプリ「Cotomo」を開発したStarley株式会社が、東北大学スマート・エイジング学際重点研究センターとの共同研究を開始しました。この研究は、シニア層の認知症予防と家族とのコミュニケーションの強化を目指しています。
背景
日本は高齢化が進行しており、65歳以上の約3人に1人が独居生活をしています。さらに、月に一度以下しか他者と交流しない高齢者は、毎日交流のある人に比べて認知症リスクが1.5倍も高いことがわかっています。この状況に対処するため、StarleyはAIとの会話を通じてシニア層の認知機能に貢献することを目指しています。
研究内容
共同研究では、Cotomoの技術を利用し、シニアが思い出話を楽しむことで其の認知と心理機能に与える影響を検証します。研究センターでは、特に「思い出話ができる音声会話型AIの使用が認知・心理機能に与える効果」と題し、参加者による実証実験を行う予定です。
この新サービスは、AIと対話することでシニアの日常生活や過去の出来事を思い返しやすく設計されており、脳の健康維持や認知症の予防に寄与することが期待されています。また、AI対話によって得られる安心感は、シニアにとって大きな支えとなるはずです。
プライバシーへの配慮
シニア層が思い出話をAIに話す際、プライバシーに配慮した設計がなされています。AIを介することで、個人的な内容を安心して共有できる環境が整えられており、必要に応じて家族と会話内容を共有する機能も検討されています。これにより、シニアは孤独感を軽減し、家族や友人とのつながりを感じやすくなるでしょう。
共同研究の進行
研究は、週2回30分間、3ヶ月間にわたり実施され、前後での認知・心理検査結果の比較を行います。また、研究を通じて、社会課題の解決に向けた幅広いパートナーとの協業を進めていく意向も示しています。Starleyは、シニア向け施設や自治体など、多様な分野からの協力を求めています。
最後に
Starley株式会社は、「Cotomo」を通じて新たなAIと人との関係性を探求し、普遍的な日常に溶け込むプロダクトを開発することを目指しています。AIとともに、シニア層がより充実したコミュニケーションを実現できる未来に期待が寄せられています。今回の共同研究が、より多くのシニアに安心と活力をもたらすことを願っています。