蓮井幹生の個展「朽ちゆく果てにも美は宿る」
現在、東京・南青山の現代アートギャラリー「YUGEN Gallery」で、写真家蓮井幹生の個展「朽ちゆく果てにも美は宿る」が開催されています。この展覧会は2025年1月18日から2月2日までの期間、特別に設けられたものです。
美の再発見
本展は、2024年元日に発生した能登半島地震によって被災した九谷焼窯元「錦山窯」の作品を取り上げています。蓮井は1億画素の超高精細カメラを使い、割れ、欠け、崩れた九谷焼を撮影しました。彼はこれを、破壊の中には新たな美が宿るという観点から捉えています。
背景を漆黒に統一することで、損壊した陶器のディテールが際立ち、見る者に強い印象を与えます。この一連の作品は、単なる記録を越え、人間と自然、物質との関係を深く考えさせ、「再生への希望」を感じさせる視覚的なストーリーを持っています。
来場者限定オリジナル冊子
この展覧会の特典として、来場者はオリジナル冊子を受け取ることができます。この特別な冊子は全16ページで、作品の画像や蓮井の撮影に込めた想い、さらには九谷焼窯元「錦山窯」の物語も収録されています。冊子は来場者アンケートに協力した方にプレゼントされます。
また、この展覧会は能登半島地震の復興支援活動の一環として企画されたものです。作品の売上の一部は復興支援に寄付される予定で、会場内には募金箱も設置されています。来場者とともにこの活動に参加することができるのは、社会的な意義のある機会です。
展覧会の開催概要
本展の開催は東京の後、2025年3月に福岡のYUGEN Gallery FUKUOKAへ巡回する予定です。福岡での開催は3月8日から23日までです。
東京開催概要
- - 期間: 2025年1月18日(土)〜2月2日(日)
- - 開館時間: 平日13:00〜19:00、土日祝13:00〜20:00(最終日は17:00終了)
- - 入場料: 無料
- - 場所: YUGEN Gallery
- - 住所: 東京都港区南青山3-1-31 KD南青山ビル4F
- - 在廊日: 1月18・19・25・26、2月1・2日
福岡開催概要
- - 期間: 2025年3月8日(土)〜3月23日(日)
- - 開館時間: 11:00〜19:00(最終日は17:00終了)
- - 定休日: 火曜日
- - 場所: YUGEN Gallery FUKUOKA
- - 住所: 福岡県福岡市中央区大名2-1-4 ステージ1西通り4F
- - 在廊日: 3月8・9日
蓮井幹生のプロフィール
蓮井幹生氏は1955年東京都出身の写真家です。彼はアマチュア写真家の父の影響で幼少時代より写真を始め、アートディレクターとして広告やレコードジャケットの制作を行っていましたが、30歳で独学で写真を学び始めました。1988年からは写真家としてのキャリアをスタートし、多くの受賞歴もあります。彼の作品はフランス国立図書館や東京工芸大学に収蔵されるなど、高い評価を得ています。
YUGEN Galleryの特徴
YUGEN Galleryは、2022年に設立され、現代アートを中心に取り扱うギャラリーです。「幽玄」という美的概念を名称に持ち、日本のアート作品の奥深さを多くの人に伝えることを目指しています。東京と福岡でギャラリーを運営し、新進気鋭のアーティストの作品を紹介しています。
この素晴らしい機会に、蓮井幹生の作品を通じて「損壊の中に宿る美」を体感してみませんか。是非、会場でお待ちしております!