進化する「mobiconnect」と安全なクラウド環境
インヴェンティット株式会社は8月24日に、モバイルデバイス管理(MDM)ソリューション「mobiconnect」の新バージョン(Ver.31.19.1)を発表しました。このアップデートにより、Microsoft Entra IDとの連携を通じて、教育現場や企業におけるクラウドサービスの利用が安全に行えるようになりました。新たに搭載された「条件付きアクセス」機能により、ユーザーや端末の状態に応じた柔軟なセキュリティ管理が実現します。
教育現場のICT整備とその課題
2019年にスタートした「GIGAスクール構想」は、日本全国の教育現場に約900万台の学習端末を配備する大規模な取り組みです。この構想により、ICTを活用した学びが進展していますが、同時にセキュリティ面での課題も浮上しています。
文部科学省の調査によると、多くの学校では教育情報セキュリティポリシーが整備されておらず、クラウドサービスの管理体制も十分ではありません。こうした環境では、情報漏洩や不正アクセスのリスクが増加しており、教職員の負担も増大しています。そこで「mobiconnect」の新機能が注目されています。
新機能「条件付きアクセス」がもたらす安全性
「条件付きアクセス」とは、ユーザーや端末の状態に応じてクラウドサービスへのアクセスを制限できるMicrosoftの機能であり、これを活用することで安全なクラウド利用が可能になります。具体的には、アクセスした端末の安全性を判断し、それに基づいてアクセスを許可または制限できます。この機能によって、パスワード漏洩による不正アクセスが大幅に減少することが期待されています。
「mobiconnect」とMicrosoftテナントを連携させれば、管理端末が正常に機能しているかをMicrosoft Entra IDが確認し、準拠と判定された端末のみにクラウドサービスへのアクセスを許可することが可能になります。これにより、従来のIDやパスワードに加えて、端末のセキュリティ状態を考慮した管理が実現します。
今後の展望
インヴェンティットは、利用者の声を反映させつつ、「mobiconnect」を更に進化させ、企業や教育現場のニーズに応え続ける方針です。特に、クラウドサービスの利用が加速する中、適切なセキュリティ対策を講じることが求められています。
圧倒的なシェアを誇るいる「mobiconnect for Education」は、教育現場における安心と安全を提供し、企業向けの「mobiconnect for Business」は、各業界のセキュリティを仮想的に強化します。業界ごとのニーズに応じた管理が行えることで、安心して利用できる環境を整えることが可能です。
まとめ
教育機関や企業におけるクラウドサービスの利用はますます普及しています。その一方で、セキュリティへの意識が高まる中、「mobiconnect」の新機能が果たす役割は極めて重要です。今後もユーザーのニーズを追求し、柔軟で安全なクラウド環境を提供していくインヴェンティットの姿勢が光ります。