インバウンド購買意欲指数の解説
2024年第2四半期における訪日外国人観光客の購買意欲について、三菱UFJリサーチ&コンサルティングと株式会社インジェスターが発表した最新の調査結果をお届けします。この指数は訪日外国人による購買動向を明らかにし、経営判断や景気動向の参考資料として重宝されています。
調査結果の概要
今回の調査では、インバウンド購買意欲指数が73ポイントとなり、前四半期に比べて5ポイントの上昇を見せました。特に、現状判断DIも71ポイントに上昇し、先行き判断DIが72ポイントで横ばいの状態でした。これらのデータは、外国人観光客の購買意欲がやや強化されていることを示しています。
インバウンド購買意欲指数とは
この指数は訪日外国人消費者の購買傾向を正確に把握するために開発されました。調査は月に2回行われ、小売店に訪れる観光客に対して行われるため、実際の市場の動向を反映するものとなっています。ポイントとしては、以下の3つが挙げられます。
1. 現在の訪日外国人観光客による購買意欲の水準についての現状判断
2. 前月と比較した購買意欲の変化に関する現状判断とその理由
3. 今後の訪日外国人観光客による購買意欲についての先行き判断およびその理由
このように、調査の結果は点数化され、DIとして示されます。DIは50が基準で、50を超えると購買意欲が強いことを示します。
過去の指数の動向
この指数の動向を見ると、コロナウイルスの影響により2020年には急降下しました。特に、2020年4月には現状水準DIが13という記録的な低さを記録しました。しかし、その後、東京2020オリンピック・パラリンピックを迎え入れる中で、徐々に回復し、2021年7月には50を超える水準となりました。
さらに、2022年には外国人観光客受け入れ再開が進み、2023年4月には最高値に達しました。しかし、近年のALPS処理水の海洋放出開始後は、また一時的に指数が落ち込むなど、変動が見られています。
今後の展望
2024年第2四半期の調査結果からは、一定の購買意欲の回復が見られますが、ALPS処理水に関する状況は依然として慎重に見守る必要があります。今後も観光客の動向が重要な指標となり、特に訪日外国人による購買意欲が経済回復の一助となることが期待されます。
この調査に関する詳細なデータは、個別に販売予定とのことですので、興味がある方は株式会社インジェスターまたは三菱UFJリサーチ&コンサルティングへお問い合わせください。
企業情報
- - 株式会社インジェスターは、訪日外国人向けのセールスプロモーションやリサーチを手掛けており、情報の正確な伝達をサポートしています。
- - 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社は、幅広い分野で調査や提言を行うコンサルティングファームです。