Uniposが新しい人的資本開示指標を発表
Unipos株式会社が、上場企業に義務化された人的資本開示の「語りの質」を定量化する新しい指標、「Human Capital Narrative Index」(HCNI)を開発しました。これは、企業の実態を深く理解するための重要な手段となります。
HCNIとは
HCNIは、企業の有価証券報告書や統合報告書、人的資本レポートにおいて、どれだけ内容の質が高いかを数値化したものです。この指標を用いることで、企業が自らの経営資源や人的資本の状況をどのように認識し、またそれをどう改善しようとしているかを読み解くことができます。
特に注目すべきは、HCNIが有価証券報告書(AR)と統合報告書(IR)という異なる媒体に対して設けた独自の「統一基準」です。これにより、各媒体の特性を考慮しながら、「ARスコア」「IRスコア」、そして「多様性スコア」を得ることができ、企業の人材に関する全体像を把握できるのです。このような多角的な評価を行うことで、従来の評価方法では見えにくかった企業の人的資本経営の実態を明らかにします。
HCNIの特徴
設計の独自性
HCNIは、田中弦氏が国内外の5,000社を超える上場企業の開示資料を精査した結果生まれました。彼は、多くの企業との対話を通じて経営実態と開示情報のギャップに着目し、その経験がこの指標に結実しています。また、現在は最新の技術であるLLMを利用し、全プライム市場企業に対して一貫性ある分析が行われています。
既存指標との違い
他の指標が開示項目の網羅性を評価するのに対し、HCNIでは「変化のストーリー」の具体性が重視されています。具体的には、中長期計画の実現に向けて、自社が抱える人的資本の課題や強みをどのように捉え、成長を続けるかに重点が置かれています。このようにリアルな状況に即した評価を行うことがHCNIの特徴です。
HCNIの見解
変化のストーリーと企業数
Uniposの統計によると、プライム市場に上場する1,574社の中で、自社の課題や強みを具体的に示し得ている企業は127社、つまり約8.1%に過ぎません。また、多くの企業が数値の報告に終始しており、自社の課題をどう認識し、何をどのように改善するかに関する具体的なビジョンを提示していないのです。この結果から、多くの企業が今後さらなる人的資本開示の向上の余地があると理解できます。
株価リターンとの相関
HCNIの有効性を証明するために、開示スコアと翌月の株価リターンとの関連を確認したところ、確かな正の相関が見つかりました。特に、HCNIスコア上位200社についても過去5年間にわたって、年率で+10.2%の超過リターンが確認されています。これらの情報から、人的資本開示の質が企業評価において重要な役割を果たすことが示唆されています。
今後の展望
2026年の秋には、2025年度のデータを加えたHCNIスコアのアップデートが予定されています。2027年以降は、データの蓄積を基にしたローリング格付けによる予測検証が行われる予定です。
お問合せ
Uniposでは、企業が自社の開示の「現在地」を確認し、人的資本開示の向上を目指すサポートを行っています。無償で「HCNIスコア診断」を提供しているため、ぜひお気軽にご相談ください。
Unipos株式会社について
Uniposは、ピアボーナス「Unipos」をはじめとするテクノロジーを活用し、『最高の集団を自らつくる』ことを目的としたビジョンを掲げ、経営・人事に関するコンサルティングサービスを通じて人と組織の力を引き出しています。