ITRI新院長に張培仁博士が就任
工業技術研究院(略称:ITRI)は、2023年の新たな変革を迎えるにあたって、張培仁(Pei-Zen Chang)博士を新たに院長に迎え入れたことを発表しました。張博士の任命は、台湾の産業界における将来のビジョンを示す重要な一歩と捉えられています。
イノベーションが台湾産業を支える
就任にあたり、張博士は「イノベーションこそが台湾産業発展の原動力である」と強調しました。台湾は、急速な技術革新と世界的な経済変動に直面しており、その中でITRIが果たす役割の重要性が増しています。張博士は、同研究院が政府や産業界にとって信頼できるパートナーとして、技術と知識の中心地であることを目指すと述べています。
三つの重点方針
張博士は、今後のITRIの活動において注力すべき三つの方針を明確にしました。
1.
優れた人材育成: 機関横断的かつ学際的な協働を通じて、次世代の技術者や研究者を育成し、産学連携を強化します。これにより、革新的なアイデアや技術の開発が促進され、台湾の技術水準を向上させることを目指します。
2.
産業変革の加速: ハイテク産業から伝統産業まで、広範な分野においてイノベーションを促進し、国家の競争力を向上させるための施策を展開します。これにより、台湾が国際的な経済環境でより競争力を持つことを期待しています。
3.
国際連携の強化: グローバルな視点から台湾を位置づけ、国際的なパートナーシップを築くことに注力します。台湾のイノベーションを国際舞台で効率的に発信し、国際的な技術リーダーとしての地位を確立することを目指します。
張博士のプロフィール
張培仁博士は、米国コーネル大学で理論・応用力学の博士号を、また台湾大学で土木工学の学士号を取得しています。彼は技術政策や研究開発マネジメントの分野において幅広い経験を持つ専門家です。
これまでの経歴には、行政院科技会報の副執行秘書やナノテク・マイクロシステム協会会長、台湾大学の主任秘書などがあります。また、ITRI副院長及び台湾大学D-School学部長としても活動してきました。研究の範囲は、メカトロニクスシステムから産業用センシング技術、デジタルテクノロジーにおよび、科学技術政策と産業応用の橋渡しをするリーダーとして評価されています。
新院長としての張博士の挑戦は、台湾の産業界と国際社会に大きな影響を与えることでしょう。未来の台湾を支えるイノベーションの推進に向けて、彼のリーダーシップに期待が寄せられます。