フードシェアリングサービス「タベスケ」が向日市と鹿児島市に登場
最近、京都府の向日市と鹿児島県の鹿児島市において、自治体向けフードシェアリングサービス「タベスケ」が提供開始されました。これは、飲食店や食品店が廃棄される可能性のある食品を安価で提供することで、食品ロスの削減を目指す施策です。
「タベスケ」の仕組み
「タベスケ」では、飲食店や食料品店がまだ食べられる食品を安く出品し、利用者は予約購入を行った後に店舗で商品を受け取ります。この仕組みによって、お得に食品を購入することができ、同時に食品ロスを削減する環境が整っています。また、地域の小規模店舗も無料で参加できるため、地域経済の活性化にも寄与しています。
このサービスは2021年にスタートし、全国で28の自治体が導入。すでに73,655人の登録ユーザーと620店舗が参加しており、これまでに28.7トンの食品ロスが削減されています。今後はアプリ版も登場し、さらに利用しやすくなる予定です。
向日市と鹿児島市の期待
向日市の取り組み
向日市では、廃棄物削減に向けた施策の一環として食品ロスの削減を重視しています。「むこうタベスケ」が7月1日に開始されたことで、市民と飲食店が連携し合う形で食品ロスを減少させ、持続可能な社会の構築を目指しています。これは地域のサービス向上にもつながると期待されています。
鹿児島市の目標
一方、鹿児島市は2031年度までに食品ロスを2000年度比で半減させる目標を掲げています。「かごしまタベスケ」が8月1日からサービスを開始し、地域の食材を守りつつ、消費者の食品ロスに対する意識を高めることが狙いです。事業者、行政、そして市民が一体となって取り組むことで、さらなる地域経済の活性化と食品ロスの削減に貢献することを期待しています。
食品ロス問題の国際的視点
食品ロスは、国際的にも重要な課題として取り上げられており、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の一環でもあります。日本では、2019年に食品ロスの削減を目的とした法律が施行され、2030年度までに2000年度比で半減を目指しています。
現状、日本では472万トンの食品が毎年廃棄されており、この量は国際連合世界食糧計画によると、子供たちを飢餓から救うのに必要な食料支援量に相当します。食品の多くを輸入に依存する日本で、いかに食品ロスを減らすかが緊急の課題となっています。
まとめ
「タベスケ」は、向日市と鹿児島市における食品ロス削減の一助となることを目指しています。地域の連携とユーザーの意識改革を通じて、持続可能な未来を築くための重要な一歩といえるでしょう。今後の成長が期待されるこの施策に注目していきたいものです。