海藻養殖と生態系
2026-04-13 11:44:24

海藻養殖の生態系拡張効果を初めて実証!GOOD SEA Future Report第2弾が公開

一般社団法人グッドシーが発表した「GOOD SEA Future Report 第2弾」では、海藻養殖の生態系への影響についての調査結果が詳述されています。この調査は、日本財団の支援のもと、全国6つの海域で行われ、海藻の養殖がいかにして周囲の生物群集を拡大するのかを科学的に検証したものです。

背景と目的
近年、日本では磯焼けが進行し、海藻藻場の減少が深刻な問題となっています。海藻は水質の改善や炭素の固定、さらには魚介類の生息場や餌となる資源としての重要な役割を持っています。そのため、海藻養殖が環境にどのように寄与するかについての研究が求められていましたが、これまで科学的に検証されることは少なかったため、グッドシーは2023年度から徹底的な調査を開始しました。

調査の概要
2024年度には6つの海域で海藻の養殖藻場を対象に、養殖藻場と周囲の対照区域を設けて、それぞれの生物群集の変化を観察しました。調査期間は2024年10月から2025年7月まで。
調査地点は以下の通りです:
  • - 北海道函館市(マコンブ)
  • - 宮城県石巻市(ワカメ)
  • - 静岡県西伊豆町(トサカノリ)
  • - 愛媛県今治市(ヒジキ・フトモズク)
  • - 山口県下関市(フトモズク)
  • - 熊本県天草市(ミリン)
調査規模は27回に及び、各海域で養殖藻場の生態系に関して詳細なデータが収集されました。

調査結果
調査の結果、すべての海域で生物量と種数が明らかに増加したことが確認されました。具体的には、珪藻類は最大で11.2倍の種数、48倍の生物量を示し、葉上動物や魚類もそれぞれ最大14倍および9倍の増加を達成しました。これは、養殖藻場内において多様な生物群が育てられていることを示しています。

さらに、海藻の存在は微生物から魚類までの食物連鎖の成立を助けることが確認されました。魚類が葉上動物を捕食し、葉上動物が珪藻を摂取する様子が観察され、養殖藻場内での独自の食物連鎖の形成が示されました。

最後に、本調査の結果からは、海藻養殖が単に生態系を変化させるわけではなく、既存の生物群集を増加させ、拡大する役割を果たすことが明らかになりました。これは、持続可能な海洋環境を形成するうえで非常に重要な知見です。

今後の取り組み
グッドシーでは、調査結果の公開を通じて、海藻の役割や海洋生態系の重要性についてより多くの人々に理解を得るための啓蒙活動にも力を入れていきます。調査内容の解説記事や動画もウェブサイト上で公開しており、海藻と生態系の関係をわかりやすく紹介しています。これにより、海の環境保全に対する意識を高め、さらなる研究とその成果を広めていく予定です。
一般社団法人グッドシーは、2023年に設立され、海藻を介して海の生態系を豊かにすることを目的とした団体です。調査や研究に加え、啓蒙活動に取り組み、海藻を活用した食文化の創造に努めています。


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会社情報

会社名
一般社団法人グッドシー
住所
東京都練馬区旭丘2丁目36番18号-301
電話番号

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