Kasperskyが国連のデジタル未来構築に参加
Kasperskyは、より安全でセキュアなデジタル環境を実現するため、国連の「グローバル・デジタル・コンパクト」に賛同し、参加を表明しました。この国際的な取り組みは、2024年9月にニューヨークで行われた「未来サミット」において採択された「未来のための協定」から派生したものであり、包括的で持続可能なデジタル未来の実現に向けた目標と原則を定めています。Kasperskyは、このビジョンに基づき、デジタル技術を通じて人々がより良い生活を送れるよう支援していくことを目指しています。
グローバル・デジタル・コンパクトの目指すもの
グローバル・デジタル・コンパクトは、デジタル技術と人工知能(AI)の国際的なガバナンスを推進する枠組みに位置付けられています。この枠組みは、デジタル技術の恩恵を広く利用できるようにするための協力活動の道筋を提供し、さまざまな組織にその理念を広めることを目的としています。
この取り組みの根幹は5つの目標から成り立っています。まず、デジタル格差を解消し、持続可能な開発目標(SDGs)の達成を加速させること。次に、すべての人がデジタル経済に参加し、得られる利点を増大させること。そして、人権を尊重するデジタル空間の構築や、責任あるデータガバナンスの推進、AIの国際的な規制の強化も含まれています。
Kasperskyの取り組み
Kasperskyは、これら全ての目標を支持し、サイバーリスクを軽減することで、デジタルセキュリティの向上を図っています。また、一般市民に対してもサイバーセキュリティの教育を行うプログラムを提供しており、その一環としてKaspersky Academyを通じた意識向上活動にも力を入れています。これにより、一般の人々がより安全にデジタル環境を利用できるよう支援しています。
Kaspersky Academy以外にも、企業や政府、学術機関向けに情報セキュリティの専門的な知識を提供するためのオンライントレーニングプログラムを開発し続けています。これにより、各組織がデジタル脅威に立ち向かうためのサポートを提供し、強いサイバーコミュニティの形成を目指しています。
グローバル・デジタル・コンパクトの重要性
Kasperskyが前回の未来サミット前に参加した非公式協議では、特にサイバーセキュリティのパラダイムシフトと、AIシステムの設計におけるセキュリティの重要性が話し合われました。「セキュア・バイ・デザイン」という理念に基づき、より安全なオンライン環境を実現するための技術開発が求められています。さらに、AIによる競争を健全に保つために、多様な関係者の協力の重要性も強調されました。
過去には法律や政策において、AIを含む新技術にサイバーセキュリティの観点を取り入れる作業を行っており、国際的なガイドラインの策定に関わってきました。特に「AIシステムのセキュアな開発と展開に関するガイドライン」は、国連インターネット・ガバナンス・フォーラムにおいて発表された重要な文書です。これにより、AI技術が全人類の利益に貢献できるような基盤を整えることが目指されています。
透明性と信頼感の向上
デジタル環境の透明性を高めることは、信頼を築くための重要な要素です。KasperskyはGlobal Transparency Initiativeを通じて、自社の製品や内部プロセスに対しての開示を進めていく方針を打ち出しています。これにより、顧客やパートナーに対して信頼できるセキュアなデジタル空間の実現に寄与しています。
Kasperskyのパブリックアフェアーズ担当バイスプレジデントであるユリヤ・シュリコヴァ氏は、「私たちは惑星全体のための持続可能なデジタル未来を実現するため、政府、企業、市民社会などとの協力を重視し続けていく」と述べています。
Kasperskyはこれからも、より安全で強靭なデジタル世界を目指し、人々が技術を最大限に使いこなすことができるよう、さまざまな取り組みを継続していく所存です。詳細についてはKasperskyのサステナビリティレポートを参照してください。