カーボンフットプリント共通化
2025-07-03 10:18:53

プラスチック業界のカーボンフットプリント共通化に向けた新たな挑戦

プラスチック業界のカーボンフットプリント共通化に向けた新たな挑戦



最近、大日本印刷株式会社(DNP)をはじめとする6社が、環境省が推進する「製品・サービスのカーボンフットプリントに係るモデル事業」に参加することを決定しました。この取り組みは、プラスチック製の容器包装に関するカーボンフットプリント(CFP)の算定ルールを業界全体で共通化することを目指しています。

1. 取り組みの背景と必要性


カーボンフットプリントは、製品やサービスのライフサイクル全体における温室効果ガスの排出量を明示するもので、持続可能な社会の実現に向けた重要な指標です。脱炭素が叫ばれる中、消費者が環境配慮型の製品を選ぶためには、透明性の高い情報提供が不可欠です。しかし、企業ごとに異なる算定ルールが迫る市場で、消費者が正確な情報を把握することは難しいという課題が浮き彫りになっています。

2. 参画企業の紹介


このモデル事業に参加するのは、以下の企業です。
  • - 大日本印刷株式会社
  • - ZACROS株式会社
  • - 東洋製罐株式会社
  • - TOPPAN株式会社
  • - プラスチック容器包装リサイクル推進協議会
  • - PETボトル協議会

各社は、2025年中にカーボンフットプリントの算定ルールを共同で策定し、その情報を公開することを目指しています。また、2026年には、業界内での環境配慮の取り組みを促進することで、サプライチェーン全体での脱炭素推進を後押しすることを狙っています。

3. 具体的な取り組み内容


プロジェクトは2025年6月から2026年3月の期間にわたって実施され、以下の内容が含まれます。
  • - プラスチック製の容器包装に関するカーボンフットプリント算定ルールの策定。
  • - 消費者が選びやすい情報の整備と開示。
  • - 業界全体での環境意識の向上。

特に、カーボンフットプリントの算定ルールを誰でも参照できる形にすることで、関わる全ての企業が環境に配慮した製品を考え、選びやすくなる社会の実現を目指しています。

4. DNPの取り組みの意義


DNPは、古くからの環境問題への取り組みや、環境配慮型製品の開発を進めています。これまでにも、CFPの算定を行ってきた実績があり、その信頼性の向上を期待されています。2030年度までに、環境配慮型のパッケージングの売上比率を100%にするという目標も掲げており、業界全体の環境情報の開示に寄与することが求められています。

5. 今後の展望


この取り組みが成功すると、業界全体としての環境への取り組みが一致団結し、消費者もまた意識的に製品選択ができるようになるでしょう。このプロジェクトは、単なる試みではなく、未来のテクノロジーとともに持続可能な社会を築くための大きな一歩となることが期待されています。さらに、このモデル事業が全国規模で広がることで、プラスチック業界に限らず、他の製品やサービスの分野でも同様の取り組みが奏功することが期待されます。

こうした試みが促進されることで、企業、消費者、そして環境が三位一体となった持続可能な社会が実現される日も遠くないかもしれません。


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会社情報

会社名
大日本印刷株式会社
住所
東京都新宿区市谷加賀町1‐1‐1
電話番号

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