大学生が描く未来の家族像
先日、株式会社ユーキャンパスが大学生を対象に実施した「選択的夫婦別姓制度」に関する意識調査の結果が発表されました。この調査は、少子高齢化や社会保障問題が影響を与える日本社会において、特に注目されている夫婦の姓に関する選択肢についての意見を探るものでした。
調査概要
調査は2024年9月6日から9月9日の間に行われ、対象者は4年制大学、短期大学、専門学校の現役大学生200名です。性別は女性118人、男性81人、性別未回答が1人という結果でした。調査方法はインターネットで、幅広い年代の意見を反映させるために多様な大学から参加がありました。
調査結果
今回の調査で特に驚くべきは、83.5%の学生が選択的夫婦別姓制度に賛成であり、わずか16.5%が反対という結果が出たことです。賛成派の中でも女性の支持が圧倒的に強く、89.8%が賛成の立場を示しました。一方、男性の賛成は74.1%で、反対意見が25.9%見られました。この男女の支持率の違いは、特に女性が結婚後も自身の姓を保持し、キャリアや個人のアイデンティティを守りたいという思いが強く表れていることを示唆しています。
賛成派の意見
賛成派には「個人の自由」や「選択肢の多様化」を重視する意見が多く見られました。現代社会では、仕事や個人のアイデンティティに対する考え方が多様化しているため、結婚時に姓を変更することが、仕事上のトラブルや行政手続きでの混乱を招くことへの懸念が強く挙げられました。これにより、賛成派の意見は非常に強く、選択肢を持つことの重要性が強調されていることがわかります。
反対派の意見
一方で反対派の意見には、「家族の一体感」や「伝統」を重視する声が多くありました。姓を共有することが「家族の証」として重要であるという意見や、子どもに関する姓や管理の煩雑さを懸念する声も見られました。これらの意見は、家族としての連帯感やつながりが薄れてしまうことへの不安から来ているとも考えられます。
結論
本調査からは、現役大学生の家族観や個人の権利、さらには社会の構造に対する多様な意見が浮かび上がってきました。自由や選択肢の拡大を重要視する若い世代の声が賛成派に多く見受けられた一方で、伝統や家族の絆を重んじる意見が反対派に集中していることから、世代間の価値観の違いや社会構造の変化が見て取れます。
今後も株式会社ユーキャンパスは、大学生を対象とした社会的テーマに関する調査を続け、若者の意識をさらに明らかにすることを目指しています。これによって、未来の家族像や社会の在り方についての理解が深まることを期待しています。