新たな世代のロボットエンジニアを育成する試み
次世代のエンジニアを育成するための取り組みが、次世代ロボットエンジニア支援機構、通称Scramble(スクランブル)によって始まりました。この機構は、地域の小中学生を対象にしたロボット部活動「ジュニアロボットチーム」を2022年に創設し、京都からその活動を始めました。
スクランブルとは何か
Scrambleは、地域のエンジニアが子どもたちにロボット制作を通じて高度な技術を教えることで、次世代の“挑戦的共創人材”を育てることを目的としています。このプログラムでは、主に小学5年生から中学3年生までの子どもたちがチームを組み、月2回の頻度で集まり、大型ロボット作りに挑戦します。
これまでに全国6つの地域で、延べ100人以上の子どもたちがこのプログラムに参加し、ユニークなエンジニアリングの基礎を学んできました。
高校生たちの参加
そして、この春に新たな展開が始まりました。数年間ジュニアロボットチームに参加し、高校生になった5人の卒業生たちがScrambleの会員として新たに加わりました。彼らは今度はコーチとして、次世代の子どもたちに技術を指導する立場に立ちます。これにより、彼ら自身もロボットエンジニアとして成長していくことが期待されています。
新たに設立された高校生ロボットチーム「FRENTE-Gaia」では、5月25日に千葉県柏の葉で開催されるエンジニア選手権2部リーグに出場予定です。この大会は、彼らが新たなステージに進む第一歩となります。
キャプテンのコメント
FRENTE-Gaiaのキャプテンである木村聡真さんは彼らのチームの目的について、「精華を中心としたジュニアロボットチームでの知識と経験をもとに、地域の子どもたちにもロボット技術を伝えていきたい」と語っています。また、CoRE-2柏の葉カップに向けた挑戦を通じて、お互いの成長を目指す姿勢を見せています。 彼らは各自の目標にも挑戦しつつ、出身校の子どもたちに指導を行うという二重の役割を果たします。
代表理事からのメッセージ
Scrambleの代表理事である川節拓実さんは、初めは高校生や大学生向けのエンジニアリング支援が主な活動だったが、次第に小中学生からの育成に力を注ぐ必要性を感じたと語ります。彼はこのジュニアロボットチームを通して、地域から次世代のエンジニアを育てることの重要性を強調しました。卒業生が新たなコーチとして加入することで、将来的に更なる挑戦をすることに期待を寄せています。
ボランティアやスポンサーの募集
Scrambleでは、エンジニアや運営スタッフとして参加したい方々も募っています。ボランティアで次世代のエンジニアを育成するこの活動に興味がある方は、是非参加を検討されてはいかがでしょうか。また、地域の企業などのスポンサーも求めており、地域全体での支援が重要視されています。
このようにScrambleは、次世代エンジニアを育成するための多様なアプローチを進めており、これからの活躍に期待が集まります。地域のエンジニアが力を合わせて次世代を育てる姿は、教育の新たな形といえるでしょう。