コスメックエンジニアリング、MISUMI floow導入の背景と効果
精密機器や油空圧機器のメーカーである株式会社コスメックが、製造部門の株式会社コスメックエンジニアリングに間接材トータルコストダウンサービスである「MISUMI floow」を導入しました。このサービスの目的は、長年抱えていた在庫管理の課題を解決し、生産性を向上させることです。
サービス導入の経緯
コスメックは、自動車業界など多様な製造現場に向け、高精度なクランプシステムなどの設備を提供しています。しかし、製造部門では切削工具を含む多岐にわたる工具の在庫管理に課題を抱えており、特に欠品リスクや過剰保有による影響が頻繁に発生していました。これにより納期遅延が生じることもあり、経営への悪影響が懸念されていました。
このため、コスメックエンジニアリングは在庫管理の改善および業務の効率化を図るために、改めて様々な解決策を検討しました。その中で選ばれたのが「MISUMI floow」です。これにより在庫状況の可視化や自動化された発注プロセスを実現し、生産性の大幅な向上を図ることができました。
導入後の主な効果
「MISUMI floow」を導入した結果、いくつかの顕著な効果が出ています。
1. 心理的負担の軽減
これまでの属人的な作業から脱却することができ、約1400枚の発注カードの運用が不要になりました。自動化された発注機能により、欠品や過剰在庫のリスクを軽減し、購買担当者の作業負担が大幅に削減されました。
2. 棚卸しの簡素化
自販機内の製品は重量センサーで自動計数されるため、手動での在庫確認や数え間違いがなくなりました。さらに、ミスミの在庫は棚卸しが不要で、常に適切な量の管理が行えるため、異常使用の早期発見にも寄与しています。
3. 生産性の向上
必要な在庫量は実績に基づき自販機に保管され、急増する生産ニーズに対しても即座に対応できる体制が整いました。これにより、工具の欠品が原因となる作業中断がゼロになり、業務の流れがスムーズに進むようになりました。
4. DXの推進
自動化により、購買担当者は業務の本質に集中できる環境が整い、システムの刷新やDX推進に力を注ぐことが可能となっています。これにより従業員のモチベーションも向上し、労働環境の改善が実現しました。
現場の評価
コスメックエンジニアリングの設計担当者の評価も高く、機械技術斑の高居堅治様は、「導入したサービスは当社の要望がすべて反映されており、他社サービスと比較しても非常に現場のニーズに応じたものでした。」と語ります。また、同じく製造部機械一課の渡辺真広様も、「欠品による中断が無くなり、本来の業務に集中できる環境が整ったことで、メンタルコストが軽減された」と述べています。
まとめ
「MISUMI floow」の導入は、コスメックエンジニアリングにとって業務効率化だけでなく、心理的な負担の軽減にもつながりました。テクノロジーの力により、製造業における未来の在庫管理の形が見えてきたと言えるでしょう。次回はこの導入事例をもとに、さらに進化したDX推進の取り組みをお届けします。