博多駅で太陽電池実証
2025-10-21 16:22:23

博多駅ホームでペロブスカイト太陽電池の実証実験開始!脱炭素社会に向けた新たな一歩

博多駅の屋根に新たな技術が登場



2025年10月21日、九州旅客鉄道株式会社(JR九州)、株式会社エネコートテクノロジーズ、および日揮ホールディングスの共同プロジェクトが始動しました。このプロジェクトでは、博多駅のホーム屋根にフィルム型ペロブスカイト太陽電池を設置し、発電に関する実証実験が行われます。本取り組みは国内初の試みであり、今後の脱炭素社会の実現に向けた大きな一歩となることでしょう。

ペロブスカイト太陽電池とは


ペロブスカイト太陽電池は、シリコン系の従来型太陽電池に比べ、軽量で薄く、さらに曲げ可能な特性を持っています。そのため、建物の壁面や重量制限のある屋根など多様な場所への設置が容易です。また、室内や曇り空といった低照度環境でも発電効率が高いという利点もあります。エネコートは、京都大学の研究成果を活用し、この次世代太陽電池の開発に取り組んでいます。

安全性と施工性を兼ね備えたシート工法


博多駅の屋根での実証実験は、安全性と施工性、そして軽量性を兼ね備えたモジュールを使って行われます。日揮が独自に開発した「シート工法」は、このプロジェクトの中核技術です。この手法では、薄膜太陽電池を遮熱シートと一体化させ、金具で屋根に固定する方式を採用しています。

実証実験の目的


実証実験では、ペロブスカイト太陽電池の発電状態、取り付け状態を定期的に確認しながら、発電量や耐久性等のデータを集めます。今後の技術開発に役立てるため、得られたデータの分析が行われます。これにより、次世代太陽電池の早期実装が期待されています。

国と県の補助金による支援


この実証実験は、国土交通省の「令和6年度鉄道技術開発補助金」と福岡県の「福岡県ペロブスカイト太陽電池等実証事業補助金」の支援を受けています。これにより、研究開発が加速し、実用化に向けた道筋が整っています。

認知度向上のための体験イベント


実証実験の開始に合わせて、博多駅で体験イベントも行われました。福岡県知事や各企業の代表者による見学会や、一般のお客様が実際にペロブスカイト太陽電池に触れることができる展示など、幅広い認知度向上を図る取り組みも展開されました。

今後、JR九州、エネコート、日揮の3社は、ペロブスカイト太陽電池を含む次世代太陽電池の実用化を推進し、持続可能な社会の実現を目指していきます。これは、単なる技術の実証に止まらず、私たちの生活を変える可能性を秘めた重要なプロジェクトと言えるでしょう。


画像1

画像2

会社情報

会社名
九州旅客鉄道株式会社
住所
福岡県福岡市博多区博多駅3-25-21
電話番号

トピックス(科学)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。