SMBCグループとインフキュリオンが提携し新たなキャッシュレス決済市場へ
三井住友カード株式会社(以下、三井住友カード)と株式会社三井住友銀行(以下、三井住友銀行、またこの両社を総称して「SMBCグループ」と呼ぶ)は、株式会社インフキュリオン(以下、インフキュリオン)と資本業務提携を締結しました。この提携により、両社は事業者向けの決済および金融サービスの分野で協働し、国内No.1のソリューション・プラットフォームを構築・提供することを目指します。
1. 提携の背景と目的
政府の「キャッシュレス・ビジョン」の後押しや、コロナ禍による消費者行動の変化によって、国内のキャッシュレス決済が急激に普及しています。この流れに乗り、テクノロジーの進化や新規参入企業の増加が、決済市場を活性化させています。特に、スマートフォンの普及に伴い、消費者は自社のアプリを通じて多様なサービスを享受したいとのニーズが高まっています。
さらに、最近施行されたインボイス制度や改正電子帳簿保存法などにより、法人間取引もデジタル化が進められています。これに伴って、業務負担を軽減し、精度の高いマーケティングを実現したいというニーズも増しています。
こうした環境において、SMBCグループは「キャッシュレス決済戦略」を掲げ、協業を進めてきました。この戦略のもとで、シームレスな法人カードサービスの提供などが行われています。一方、インフキュリオンは、Embedded Fintechのリーダーとして、多様な決済関連プロダクトの開発に成功しています。
2. 提携によるシナジーと期待される成果
今回の提携により、SMBCグループの多様なサービスとインフキュリオンの先進技術を組み合わせることで、事業者向けのデジタルトランスフォーメーションを総合的に支援するプラットフォームを提供することが見込まれています。両社が連携することで、顧客の成長を促進し、より効率的なビジネスモデルを実現することを目指しています。
例えば、BtoB事業者向けには、即時発行が可能な法人クレジットカードの提供や新たな請求書支払いプラットフォームの開発に取り組むとしています。また、BtoC事業者向けには、デジタルウォレット基盤を活用した新しい決済システムの展開を目指します。これにより、事業者は顧客利便性を高め、マーケティング精度の向上を実現することが期待されます。
3. 今後の展望
インフキュリオンは、本提携を通じて新たな資金調達を実現し、製品開発や人員の強化に注力します。このようにして、さらに迅速で柔軟なサービス提供を実現し、早期の株式上場を目指す意向を示しています。
一方、SMBCグループは、インフキュリオンとの提携を通じて、キャッシュレス決済における国内トップシェアのさらなる拡大を目指しています。
4. まとめ
SMBCグループとインフキュリオンの資本業務提携は、キャッシュレス決済市場における新たな展開を象徴しています。両社の強みを活かし、事業者向けの多様なソリューションを提供し続けることで、今後の市場進化に寄与することが期待されます。法人間取引のデジタル化、顧客の利便性向上、マーケティング戦略の精緻化など、未来の決済市場を変革する取り組みが始まっています。