静岡県で輝く陶芸の才能
静岡県の誠恵高等学校から、令和5年度の卒業生である西島結太さんと山内丈士さんが、芸術の祭典「二科展」の彫刻部に見事入選しました。これは、静岡県の代表として選ばれた唯一の作品であり、2年連続の快挙となります。誠恵高校は1950年に創立され、現在は多様なコースが用意されていますが、その中でも特に芸術コースが注目されています。
芸術コースの取り組み
誠恵高校は「普通コース」「進学コース」「情報処理コース」「芸術コース」の4つの専攻があり、芸術コースではデザイン、絵画、陶芸といった専門分野に特化した教育が行われています。この取り組みにより、多くの人材が各界で活躍しています。
陶芸専攻では、プロの陶芸家による指導も受けられており、生徒たちは実際の陶芸現場での技術を学ぶことができます。特に、高校時代にしては大きなガス窯を持っているため、大作に挑む機会が豊富です。週2回の指導で、学生たちは陶芸のスキルを磨いています。
入選作品の詳細
西島結太さんの作品『encounter』は、コロナ禍におけるマスクをテーマにしています。今回の作品は、マスクの重なる様子や鏡で映る姿から、依然として収束を見ないコロナの感染状況を表現しています。この作品は特に陶紙を使用しており、陶磁器に変わる特徴を持ったマスクを模したもの。西島さんは「昨年の『Mississippi crisis』に続いて2年連続での入選となり、非常に嬉しく思います。」とコメントし、友人や指導者への感謝の気持ちも表しています。
一方、山内丈士さんの作品『集跡』は、遺跡のようなデザインから歴史や時間の経過を表現しています。「変化するものと変化しないもの」というテーマに基づき、彼は材質と形状にこだわった独自の作品を仕上げています。山内さんも「たった1つのもののために最大限こだわり抜くことの大切さを実感した。」と述べており、強い思いが込められた作品です。
今後の教育方針
誠恵高等学校は、今後も個々の生徒の個性を尊重し、彼らの可能性を引き出す教育を続けていく方針です。多様性と先進性を兼ね備えた教育は、学生たちが未来に向けて自らの道を切り開く手助けとなります。教育を通じて、彼らが思い描く未来を実現するための力を身に付けられるよう、校内の支援体制を強化しています。
国立新美術館では現在、両名の作品が展示されており、多くの観客が彼らの卓越した技術と感性に触れる機会があります。この栄誉ある入選を経て、今後の活躍にも期待が寄せらさせる誠恵高校の卒業生たち。彼らのさらなる飛躍に注目です。