難病医療の新たな挑戦、大阪でシンポジウム開催

大阪で難病医療シンポジウム2025が開催

5月24日（土）、大阪市北区の扇町ミュージアムキューブにて、医療法人医誠会が主催する「難病医療推進センターシンポジウム2025」が行われました。このシンポジウムは、医療従事者向けに設定され、多くの参加者により医療の最前線での知見や課題について活発に議論されました。参加者には医師や看護師、遺伝カウンセラーなど、各分野の専門家が集まり、計38名が交流を図りました。

シンポジウムの目的と背景

日本国内では難病患者が年々増加しており、指定難病患者数は約100万人を超えると言われています。これを受けて、医療従事者間での協力や専門知識の共有が重要な課題として浮上しています。医誠会では、こうした状況に対応するため、多診療科の専門家が協力しあって、包括的な難病医療を提供する「難病医療推進センター」を設置しました。

活発な質疑応答と講演プログラム

シンポジウムは「難病の日」にちなんで開催され、各講演後には参加者からの質問が相次ぐなど、非常に活気あふれる雰囲気でした。シンポジウムの第一部では、国立病院機構東京医療センターの松永達雄先生が「難聴ゲノム医療の最新情報」をテーマに講演。個別の医療提供に向けたゲノム情報の活用について実践的な知見が共有されました。

続く第二部では、大阪大学の藤本学教授が膠原病の皮膚症状についての講演を行い、早期診断の重要性を強調しました。また、第三部は福知クリニックの福知工院長による潰瘍性大腸炎に関する講演が行われ、地域クリニック目線での病診連携の必要性が語られました。そして、第四部ではニュートンバイオキャピタルパートナーズの和田道彦先生が「ドラッグラグ・ロス」に関する課題についての講演を行い、医療制度に関連する実体験が共有されました。

診療科を超えた知見共有の重要性

今回のシンポジウムでは、病気の関係だけでなく、ゲノム医療やドラッグラグ問題といった幅広いテーマが扱われました。これは医誠会が単一の診療科では解決できない複雑な難病問題に、全体で取り組む姿勢を示す重要な場でもありました。議論の中では、参加者同士の交流も活発に行われ、地域や診療科を越えた連携の必要性が強調されました。

今後も医誠会では、難病医療に関するシンポジウムを定期的に開催し、啓発活動やネットワークの構築に努めていく方針です。医療法人医誠会は、1979年に大阪市で設立され、全国に広がるホロニクスグループの一員として、さまざまな医療機関を運営しています。包括的かつ先進的な医療提供を目指し、地域医療に貢献し続ける姿勢が大いに期待されています。

医療法人医誠会アクセスはこちら

医療法人医誠会難病医療について