カゴメ株式会社は、熊本県の農業協同組合と連携して行った研究で、血圧管理に効果的な新たな食事支援策について発表しました。この研究は特に勤労者に対し、血圧を管理するための食事情報を届けることで、実際の生活・健康習慣の改善を促すことが目的です。
研究概要
本研究では、熊本県JAグループの274名の職員を対象に、対照群、情報提供のみの介入群、情報提供に加えて野菜飲料を提供する群の3つに分けて、12週間の試験が行われました。結果、情報提供を受けた2つの介入群では、血圧を意識した食事実践者の割合が有意に引き上げられました。この結果から、情報だけでなく野菜飲料の提供が大きな役割を果たしたことが示されています。
行動変容の効果
行動変容ステージでは、「実行期」や「維持期」にいる人々の割合が、情報提供とともに野菜飲料が特に効果的でした。これは、従来の食生活におけるナトリウム(食塩)削減やカリウム(主に野菜や果物に多く含まれる成分)の摂取を意識した食事選択が促進されたことを示しています。
身体的指標の改善
さらに、尿Na/K比(ナトリウムとカリウムの比率)も、野菜飲料を摂取した介入群が改善され、参加者の健康状態が良好に保たれることが見込まれます。ナトカリ(ナトリウム・カリウムの略称)は、最近の血圧管理において新たな評価指標として注目されています。
研究の背景
高血圧の予防には、ナトリウムの摂取を減少させるとともに、カリウムの積極的摂取が不可欠です。過去の研究で特定の食事環境整備が尿Na/K比を改善させる効果が示されていますが、今回の研究では特に野菜飲料を併用することで、さらなる健康づくりの可能性が見出されました。
参加者のフィードバック
参加者からは、情報提供後、自分の食生活を見直すきっかけとなり、実際に野菜飲料を取り入れることで野菜の摂取量が確実に増加したとの声もありました。これは、教育的なアプローチと実際の食品が両立することで、より高い効果を生み出すことを示唆しています。
今後の方向性
この成果は、2026年5月に開催される第80回日本栄養・食糧学会大会で発表の予定です。今後この研究は、企業や地域社会において健康促進のためのモデルケースとして活用されることが期待されています。カゴメ株式会社は、さらなる食事改善プログラムの開発へ向けて取り組みを続けていく考えです。
この研究結果は、現代社会における食事管理の重要さを再認識させるものであり、日々の食生活が健康に与える影響を深く考える機会を提供します。