株式会社日立製作所(以下、日立)は、株式会社セブン-イレブン・ジャパン(以下、SEJ)のチルド・フローズン日野センター(東京都日野市)において、新たな脱炭素社会に適応した実証実験をスタートしました。この取り組みは、エネルギー管理システムと可動式蓄電池「バッテリキューブ」を導入し、SEJの物流の効率化を図るものです。
バッテリキューブの特長
バッテリキューブは、EVやPHEV用の中古バッテリーを再利用して作られた蓄電池です。この蓄電池は、日野センターに設置された太陽光パネルで発電した再生可能エネルギーを貯めます。日立では、バッテリーパックの運用管理や、EV充放電器の制御、クラウド上での遠隔監視を統合して行います。今後、このバッテリキューブはメンテナンスが必要なバッテリーパックの選別とリサイクル工場での再資源化にも寄与する予定です。
エネルギー管理システムの導入
このプロジェクトでは、昼間に蓄えた電力を夜間のSEJの店舗配送用トラックの予冷に活用します。エネルギー管理システムは、消費電力を見える化し、バッテリキューブの充放電を最適化します。このように、電力の使用状況を見える化することで、より環境に配慮した外部供給源からのエネルギーを効率的に利用できます。また、「Powered by Renewable Energy」というサービスを通じて、利用するエネルギーが再生可能エネルギーから来ていることを証明します。
脱炭素化と循環経済への貢献
日立とSEJの共同プロジェクトは、環境への配慮を大切にする企業文化の一環として位置づけられています。脱炭素化だけでなく、リサイクルやエネルギーの有効活用も促進されることで、循環経済社会の実現に貢献しようとしています。これにより、ESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みが強化されると同時に、企業の社会的責任(CSR)を果たす新しい形が模索されています。
この新たな取り組みは、SEJのサプライチェーン全体において持続可能性を向上させる可能性を秘めています。日立とセブン-イレブンが協力することで、今後の物流業界における新しいスタンダードが生まれるかもしれません。
参照リンク
このように、日立とSEJは単なる企業間の提携を超え、持続可能な社会の実現に向けた重要なステップを踏み出しています。