水素エネルギー試験機
2025-03-27 10:49:15

九州工業大学とリックスが水素エネルギー試験機を共同開発

九州工業大学とリックスが進める水素エネルギー試験機の開発



九州工業大学とリックス株式会社が、次世代のエネルギーである水素の活用を促進するための試験機を共同で開発しました。水素の利用が進む中、金属材料の劣化を評価する重要性が増していることから、産業界でもこの試験機の役割は非常に大きくなってきています。

共同研究の背景



近年、カーボンニュートラルの実現を目指す中で、水素エネルギーの導入が急務となっています。しかしながら、水素が金属に及ぼす影響、特に水素脆化の問題が避けられない課題でした。これを解決するためには、どの金属がどの荷重で、そしてどの温度で水素の影響を受けるのかを明確にする必要があります。

そこで、九州工業大学の薦田亮介教授とリックスが手を組むことで、クリープ試験機を開発しました。この試験機は、高温の水素環境における金属の評価が可能で、実用化に向けた大きな一歩となります。

クリープ試験機の特徴



開発されたクリープ試験機は、金属素材に荷重を与え、高温の水素環境下で評価します。この試験行程では、数百時間から場合によっては年単位のテストを経て、素材が持つ特性や水素の影響を細かく観察することができます。特に、安全性の確保とコスト削減が課題となる中、この試験機はその両方を実現しました。数台の試験機を導入することで、テストの迅速化にも寄与するでしょう。

共同開発の成果と両社の役割



このプロジェクトにおいて、九州工業大学は水素に関する専門知識を提供し、また試験結果のフィードバックも行います。一方、リックスは試験方法や機器の仕様検討、さらには市場調査や試験請負のPR活動を担います。両社がそれぞれの強みを活かして協力することで、試験機の開発が円滑に進んできました。

今後の展望



リックスは、2025年度にはこの試験機の事業を立ち上げ、2030年度には水素関連ビジネスで5億円以上の売上を目指す予定です。また、リックス協創センターが2024年11月に開所予定であり、これを拠点にさらなる研究開発を進める考えです。

企業概要



リックス株式会社は1907年に設立されて以来、鉄鋼、自動車、電子・半導体、各種産業向けに製品やサービスを提供している商社です。今後も水素エネルギーの研究・開発を通じて、カーボンニュートラルの実現に貢献していく姿勢を示しています。

この新たな試験機が、水素エネルギーの利用推進に寄与することを期待し、今後の取り組みが注目されます。


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会社情報

会社名
リックス株式会社
住所
福岡県福岡市博多区山王1丁目15番15号
電話番号
092-472-7311

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