ワコール長崎工場で初の産官連携イベント開催
2025年6月13日、長崎県雲仙市にあるワコールマニュファクチャリングジャパンの長崎雲仙ファクトリーで、地域と企業の協力を促進するための初の産官連携イベントが実施されました。このイベントは一般社団法人未来に輝く企業づくり研究会(MiraQ)によって企画され、地域の企業、行政、支援機関が一堂に会する貴重な機会となりました。
イベントの概要
御本社であるワコールマニュファクチャリングジャパンが主催し、参加者は地元企業の代表者や雲仙市職員など、20名が集まりました。まず始めに、同社の社長である梶田慎二氏が挨拶を行い、地域連携を深めることの重要性を説きました。その後、工場見学が行われ、参加者は工業用ミシンが並ぶ生産現場を訪れました。
工場見学の感想
普段は公開されていない工場内を見学することで、参加者たちは生産過程を間近で観察することができました。生地の保管、裁断、縫製といったプロセスにおいて、約1,000台のミシンが動く光景に驚きと感嘆の声が上がりました。また、針の破片の管理体制や、残業をなくすための労働環境への取り組みも紹介され、参加者全員がものづくりに対する新たな視点を得る貴重な体験となりました。
SDGsボードゲーム体験
後半には、SDGsの重要性を学ぶために作られたボードゲーム『Get The Point』が行われました。このゲームは、参加者が4人のグループに分かれて、資源の奪い合いを体験するゲームと、持続可能な社会を目指すゲームの2部構成でした。これにより、目標が変わると行動が変わることを実感し、SDGsに対する理解を深める場となりました。参加者からは「SDGsの概念は知っていたが、具体的にどうするのか理解できた」との感想も寄せられました。
今後の展望
このイベントを設計しファシリテートしたMiraQは、次回のプログラムを2025年9月に予定しています。今回の初会合を通じて、参加者の間で「顔の見える関係」を築く重要性が認識され、今後の対話と協働の機会が求められています。参加者たちからは「自社の社会的役割を見直す機会になった」との声も上がっており、地域とのさらなる連携を模索する動きが期待されます。
特に、MiraQの理事長である中村秀和氏は、イベントを振り返り「参加者の皆さんがリラックスした雰囲気で交流し、有意義な時間を過ごしてくれた」と語りました。次回は地域課題を解決する方法を探る場となり、さらなる進展を期待されています。
イベント概要
- - 日時: 2025年6月13日(金)
- - 場所: 長崎雲仙ファクトリー
- - 対象: 企業経営者、雲仙市役所職員など約20名
- - 内容: 工場見学、ボードゲーム『Get The Point』、反省・対話セッション
- - 主催: ワコールマニュファクチャリングジャパン
- - 協力: 雲仙市役所、雲仙市商工会
- - ファシリテーター: MiraQ
このように、地元企業と行政のつながりを強める新たな試みが、今後の地域社会においてどのような影響を持つのか、引き続き注目されることでしょう。