白馬岩岳リゾートの新たな挑戦
長野県の白馬村に位置する白馬岩岳マウンテンリゾートは、地域の環境問題に取り組むため、新たなプロジェクト「さすてなベンチ」を始めました。この取り組みは、ナラ枯れ被害木の再利用を目的としており、環境問題の解決に向けた一歩を踏み出した形となります。
ナラ枯れとは何か
ナラ枯れとは、カシノナガキクイムシによって媒介されるナラ菌の影響で、ミズナラやコナラが集団で枯れる現象です。全国各地で被害が見られ、特に長野県白馬岩岳周辺でも深刻な影響が出ています。2024年には白馬岩岳周辺で100本以上のナラの木が被害に遭う見通しとなっています。
さすてなベンチの誕生とその意義
白馬岩岳マウンテンリゾートは、ナラ枯れ被害に対抗するため、ユアサ木材株式会社と北アルプス森林組合と連携し、被害木を再利用して「さすてなベンチ」を制作しました。このプロジェクトでは、ナラ材を活用し、独自のデザインの木製ベンチに生まれ変わらせました。
さすてなベンチは、白馬岩岳マウンテンリゾート内に設置されるほか、白馬村にも寄贈され、村内の様々な場所で利用される予定です。この取り組みは、持続可能な開発目標(SDGs)の目標15「陸の豊かさも守ろう」にも貢献し、地域の森林資源の循環的利用に寄与しています。
環境に配慮した設計
「さすてなベンチ」は、未利用の間伐材を使用しており、半年ごとに座面の角材を交換します。交換後の木材は無駄にせず、ウッドデッキ材や薪として再利用されることで、最終的には自然へ還元されるサイクルを形成しています。また、無塗装の天然素材を使用することで、CO₂を吸収する特性を活かし、環境負荷を低減する工夫がなされています。
地域社会への還元と持続可能な未来へ
白馬岩岳マウンテンリゾートは、この取り組みを通じて、地域課題の解決だけでなく、持続可能な地域社会の構築にも寄与することを目指しています。自然素材の温かみを感じられる「さすてなベンチ」は、訪れる人々に環境の大切さを考えるきっかけを提供します。
今後も白馬岩岳マウンテンリゾートは、環境資源の有効活用を進めると共に、企業や地元の方々との協力を深め、地域の発展に寄与したい考えです。
白馬岩岳マウンテンリゾートの概要
営業期間:2025年4月24日~11月16日
営業時間:8:30~17:00
リゾート入場料金:大人 2,900円、小人 1,600円、ペット 800円
所在地:長野県北安曇郡白馬村大字北城12056
公式HP:
https://iwatake-mountain-resort.com
このように、白馬岩岳マウンテンリゾートは、未来に向けた持続可能な取り組みを行なっています。地域の自然環境を守りながら、訪れた人々に素晴らしい体験を提供することを大切にしています。