アーティスト・イン・レジデンス enocoの開催
大阪府立江之子島文化芸術創造センターは、アーティスト・イン・レジデンスプログラム「enoco short stay art program (ESSAP)」の第3回目を迎え、新たに滞在アーティストを発表しました。今回選ばれたのは中国出身のアーティスト、易雅静(Yi Yajing)です。彼女は1990年に広西で生まれ、西安美術大学を卒業後、2014年に日本に渡り、多摩美術大学大学院でさらに学びました。現在は日本と中国の両国を拠点に、活発に創作活動を行っています。
易雅静の創作背景
易雅静は、近年の展覧会に数多く参加しており、2024年には横浜での個展「BankART Under35」や、中国・北京の太和芸術空間での個展「一片の荒野を無駄に幻想する」が控えています。また、彼女は新潟市の芸術創造村でアーティスト・イン・レジデンスも行う予定で、多方の文化に触れた経験を基にした作品作りが期待されています。
彼女の作品は日常が素材となり、地域の歴史や自然環境をリサーチすることで、観る者に新しい空間体験を提供することを目指しています。日常的な素材を利用し、それらを再構築することで隠された美しさを探し出すプロセスは、彼女の創作活動の根幹に位置づけられています。自然と都市の関係についての思索が、彼女の作品に深い意味を与えています。
易雅静の作品
易雅静が手掛けた幾つかの作品は、彼女の独自の視点を表現しています。例えば、2019年の作品《無を満たす》は、セロハンテープという日常的な素材を用い、変化可能なサイズで展示され、2023年の作品《花園の隅にしばらく生物はいない》は、透明ホースを用いた造形で、独特な世界観を創出しています。さらに2024年に発表予定の《木のない森》は、ラッピングシートや樹脂を使用し、サイズが変更可能な作品となっています。
各作品は、見る人に新たな視点を提供し、空間体験を通じて思考を促すような仕掛けがあります。唯一無二の素材選びと、その展示方法は、彼女だけのスタイルを確立しており、今後が非常に楽しみです。
作品展示の意義
易雅静の作品は、地域社会との結びつきが強く、地元の人々に新しい感覚を与えることが期待されます。アートを通じて地域の文化や歴史を再考し、新たな視点でその魅力を発見する機会を提供します。このように、彼女のレジデンスプログラムは、立江之子島文化芸術創造センターの地域貢献にも重要な役割を果たすことでしょう。彼女の作品は、今後の展覧会やイベントで観ることができるので、ぜひ足を運んで、彼女のクリエイティブな世界に触れてみてください。
易雅静のSNS
易雅静は自身の作品や活動について、公式ウェブサイトやInstagramにて情報を発信しています。ぜひ彼女の作品をチェックしてみてください。
新しいアートとの出会いが、あなたを待っています!