参加型社会貢献ゲーム「PicTrée」が1周年を迎える
シンガポールを本拠地とするDigital Entertainment Asset Pte.Ltd.(DEA)とGreenway Grid Global Pte.Ltd.(GGG)が共同開発した「PicTrée(ピクトレ)」が、2024年4月からの提供開始から1周年を迎えました。アプリは既に累計2万ダウンロード、参加者数2,000名を超え、撮影枚数は150万枚を突破しました。このゲームは、電柱やマンホールなどのインフラ設備をスマートフォンで撮影し、チームで距離を競うというもので、地元の観光振興やインフラ点検に大きな役割を果たしています。
開発背景について
近年、全国的にインフラ設備の老朽化が進んでいるため、点検ニーズが高まっています。しかし、事業者は高齢化や人手不足に直面しており、保守体制が厳しい状況です。また、地域活性化にも取り組む必要があります。そこで、PicTréeは「ゲーム × 社会参加」という新しいアプローチを採用し、両方の課題に対応できる仕組みを提供しています。
1年間の活動と成果
インフラ点検への貢献
プレイヤーが撮影したインフラ写真は、実際の点検作業の補助として利用されており、電柱への異常の早期発見を可能にしました。また、都市部で発生する問題に迅速に対応するため、「緊急ミッション」機能の試験も行い、90%以上のミッション達成率を記録しています。
観光・地域活性化への寄与
PicTréeを利用するプレイヤーが地域の観光名所を訪れることで、経済活動も活性化しています。特に、地域の飲食店の利用促進が地域経済に好影響を与えており、観光スポットをミッションに設定することで、地域の魅力を再発見する機会にもなっています。
ユーザーコミュニティの形成
DEAが育成したGameFiコミュニティを基に、PicTréeでは自律的なプレイヤーコミュニティが成立しました。オープンチャットでの情報共有や、イベントの自発的企画が行われるなど、プレイヤー同士のつながりが深まっています。
「ピクトレ」を支える技術
PicTréeはWeb3技術を利用した独自の報酬設計を採用しており、参加者が楽しみながら社会に貢献できる仕組みを提供しています。ゲーム内でのアクションによって得られるポイントや報酬は、プレイヤーのモチベーションを高めています。また地域自治体や企業との連携を築くことで、さらに多様な展開を目指しています。これにより、誰でも手軽に参加できるUXが実現されています。
今後の展望
今後PicTréeは、撮影可能エリアを全国各地に拡大し、さらなる社会参加を促進する予定です。撮影対象のインフラを増やし、地域ごとの課題に応じた支援を行うことで、企業や自治体との連携を強化していく方針です。さらに、防災や教育分野への応用展開も視野に入れ、海外展開の可能性も模索しています。これは、社会課題に対して持続可能な解決策を提供する新しいゲーム体験を創出することに繋がります。
コメント
Digital Entertainment AssetのCGO兼ピクトレ開発責任者栗原英誠氏は、「この1年で想像を超える成果を得ることができました。地域との連携やユーザーコミュニティの拡大等、多くのサポートをいただいています。今後も全国展開を進め、社会課題の解決に向けた取り組みを続けます。」と話しています。
さらに、Greenway Grid Globalのイノベーションマネージャー鬼頭和希氏も、ゲームの誕生からの歩みを振り返り、「多くの人々の協力なしには実現できなかった奇跡」と感謝を述べています。
PicTréeの概要
PicTréeは、電柱やマンホールといった身近なインフラを撮影して、チームで競い合う「チームバトルゲーム」です。プレイヤーは3つのチームから選択し、撮影した電柱同士を繋ぐアクションを通じてポイントを獲得します。また、ゲーム内での活躍に応じて、Amazonギフト券や報酬も用意されています。
まとめ
ピクトレは単なるゲームに留まらず、社会の課題解決に寄与している新しい形のプラットフォームです。この取り組みが今後どのように拡張されていくのか、ますます目が離せない存在となるでしょう。