京セラが新技術を搭載したコネクタ「5908シリーズ」を発表
最近、通信デバイスやウェアラブル機器の高機能化が進んでいます。この流れに伴い、コネクタにも高速伝送時の電磁干渉(EMI)特性の向上が求められています。そんな中、京セラ株式会社は新たに「5908シリーズ」と呼ばれる0.4mmピッチの基板対基板コネクタを発表しました。この新製品は、京セラにとって初めてのフルシールド構造を採用したコネクタであり、高速のデータ伝送を実現するだけでなく、EMI特性の向上も実現しています。
コネクタのフルシールド構造とは
「5908シリーズ」では、プラグ側とリセプタクル側それぞれの外周を導電性の金属で覆うことで、フルシールド構造を実現しています。この設計により、外部からのノイズの侵入や電気信号の漏洩を効果的に防ぐことが可能です。特に嵌合時には二重シールドが形成されることで、信号伝送におけるノイズの影響を最小限に抑えることができます。
このコネクタは、PCI Express Gen.3(8Gbps)やUSB 3.2 Gen.2(10Gbps)といった最新の高速伝送規格に対応しており、高速通信を支える性能を有しています。これにより、スマートフォンやタブレット、さらにはスマートウォッチなど、さまざまなデバイスでの利用が期待されます。
高い保持力を誇るロック構造
さらに「5908シリーズ」には、独自のロック構造が採用されています。この構造では、プラグ側に凸形状、リセプタクル側に凹形状を施すことで、保持力を従来品と比べて30%向上させています。作業性にも配慮されており、各側の嵌合部にはR形状が設けられています。これにより、よりスムーズに接続が行えるようになっています。
製品概要
- - ピッチ: 0.4mm
- - サイズ: 奥行4.2mm、嵌合高さ2.0mm
- - 対応極数: 20〜50極
- - 使用温度範囲: -40℃~+125℃
この「5908シリーズ」は、通信機器やウェアラブルデバイスの進化を支える重要な製品です。高性能なコネクタによって、今後ますます多様化するデバイスのニーズに応えることが期待されています。京セラの最新技術によるこの製品が、市場にどのような影響を与えていくのか、注目が集まります。
詳細については、
京セラの公式ページをチェックしてください。