JTBとAirbnb Japanの新たな連携プロジェクト
2023年、JTB(本社:東京都品川区)とAirbnb Japan(本社:東京都新宿区)は、地域の観光振興を目的とした連携協定を締結しました。この取り組みは、日本の多くの地域で進行中の人口減少や観光資源の活用不足、そして深刻な空き家問題に対する解決策を提供することを目的としています。
連携の背景
近年、日本各地での観光振興は魅力的な観光資源を保持しながらも、観光客を受け入れる環境が整っていないことが大きな課題となっています。特に、忙しい季節やイベント時には宿泊施設が不足するため、観光需要を満たすことができません。その結果、地域経済や住民生活にも悪影響を及ぼしています。
このような状況の中、JTBは地域共生社会の実現を目指し、Airbnb Japanとの協力を強化することで、宿泊環境の整備だけでなく地域住民の参加を促し、経済的な機会を創出することを目指しています。さらに、既存の宿泊施設と新たな受入環境が連携することで、地域全体の活性化を図ります。
主な活動内容
1. 地域事業者との共創事業
その第一弾として、JTBとAirbnbは地域の魅力を最大限に引き出す体験型観光プログラムの開発を進めます。地域資源を活用した観光プログラムを提案し、参加する地域事業者との関係を深めながら新たな観光モデルを構築します。
2. 地域ワークショップの開催
また、地域住民や関係者を対象に、年間約10回のワークショップを開催し、地域が抱える課題に対する解決策を共に考える場を設けます。これにより、地域における「エンゲージメント」を深め、実効性のある解決策の創出を目指します。
3. ホームシェアリングの促進
さらに、宿泊施設としての空き家の活用法を学べる「ホームシェアリングはじめ方スクール」を実施。具体例を共有し、地域の事業者が新たにビジネスを開始するための支援を行います。
今後の展望
この取り組みは2028年までに全国で100の地域に拡大する予定です。特に東日本地域を重点的にターゲットにし、「ホームシェアリングムーブメント」を通じて地域活性化に取り組みます。この活動により、新たな雇用の創出や地域移住の促進も期待されています。
これまでの協業実績
JTBとAirbnbは2018年の業務提携以来、災害時の宿泊施設提供や訪日外国人向けの「手ぶら観光サービス」の提供など、多彩な取り組みを行い、観光振興や地域創生に寄与してきました。この新協定によって、これまでの協業をさらに進展させ、観光の分散化や交流型観光を促進することを目指します。
Airbnbについて
Airbnbは2007年、サンフランシスコで誕生し、世界中で500万人以上のホストと20億回以上の宿泊を提供してきました。訪れるゲストが地域の文化や人々とのつながりを楽しめるよう、魅力的な宿泊体験を提供することを使命としています。
一般のお問い合わせ先:JTB 東京中央支店営業推進課 TEL:03-6737-9257(平日9:30〜17:30)