ベトナムでの日本式運転教育プログラムが始動
背景と目的
近年、日本の運送業界では外国人ドライバーの需要が高まっています。特にベトナムからの人材が注目されており、その安全性を高めるための施策が模索されています。そんな中、株式会社広沢自動車学校(徳島県徳島市)と有限会社羽生モータースクール(埼玉県羽生市)が、ベトナムの大手教習所グループ、VAN THANH GROUPと連携し、日本式運転教育プログラムを開発しました。このプログラムは、日本でトラックやバス、タクシー運転手として活躍することを目指すベトナム人向けに、来日する前に日本の運転マナーや技能を身につけることを目指しています。
プログラムの内容
このプログラムでは、ベトナム国内の教習所において、日本式の学科と実技の教育が行われます。具体的には、左側通行や日本特有の優先関係、一時停止の重要性などについて実践的に学びます。教育は、現地のベトナム人指導員が日本人の指導員から教育を受けた上で行うため、ベトナム語での授業が実施されます。これにより、言語の壁を超えた効果的な教育が可能となります。
教習の流れ
1.
学科教育(座学): 日本の道路交通法や運転マナーに関する基礎知識を学ぶ。
2.
実技教育: 実際の車両を使って、運転技術を習得。ベトナムの教習所を貸し切って行うため、安全な環境での練習が可能。
3.
国家試験対策: 外国免許の切替時に求められる運転技能を確認するための時間も設けられています。
修了後には、修了証が発行され、参加者は自信を持って来日することができます。これにより、来日後の免許取得までの期間短縮や、初めての運転に対する不安を軽減することができます。
メリット
このプログラムには、以下のような期待されるメリットがあります。
- - 高水準の安全性: 日本式の教育を受けることで、交通事故のリスクを減少させることが期待されます。
- - 早期の免許取得: 来日前に必要な教育を受けることにより、日本での運転免許取得がスムーズになります。
- - 充実したサポート体制: 教習後は、登録支援機関と連携し、就職支援や労働環境の情報提供も行います。
企業背景
広沢自動車学校は、徳島県で入校生数が最多という実績を持ち、安全運転教育に注力しています。一方、羽生モータースクールも数十年の歴史を持ち、職業ドライバーの育成に強みを持つ教習所です。この2つの教習所が連携することで、より効果的な教育プログラムが生まれました。また、VAN THANH GROUPとの提携により、ベトナム国内での実地での教育が可能となっています。
まとめ
特定技能ドライバー制度に基づくこの日本式運転教育プログラムは、今後の物流や公共交通を支える人材を育成するために非常に重要な取り組みです。今後、ベトナムの教習所による広範な日本式教育が実現することは、国内外の教育の質を向上させる大きな一歩となるでしょう。