浮世絵のプロデューサーたちの軌跡を辿る企画展が開幕

企画展「北斎×プロデューサーズ蔦屋重三郎から現代まで」がついに開幕

すみだ北斎美術館にて、期待の企画展「北斎×プロデューサーズ蔦屋重三郎から現代まで」が3月18日より始まります。この展覧会は、江戸時代から現代に至る浮世絵制作を支えてきた板元たちの豊かな世界を探求する機会です。

浮世絵の制作に欠かせない存在、板元とは

浮世絵が商業的な出版物として成り立つためには、単なる絵師の技術だけでなく、企画から販売までを手掛ける板元、彫師・摺師の協力が欠かせません。浮世絵において板元は、流行を見極め、売れる作品を企画し絵師の選定や制作の指揮を行う、いわば総合プロデューサーのような存在です。

本展では、特に蔦屋重三郎を筆頭に、江戸時代の優れた板元たちが北斎をどのようにプロデュースし、どのように名作を世に生み出したのかを追いかけます。北斎の才能に早くから目をつけた重三郎をはじめ、代表的な作品として「冨嶽三十六景」を世に送り出した西村屋与八や、『北斎漫画』を手がけた永楽屋東四郎などが登場します。

さらに、現代の出版元による、北斎からインスパイアされたアーティストたちの作品も併せて紹介される予定です。時代を越えて浮世絵がどのように進化してきたのか、その背景を知ることができます。