新ホテル『泊船』開業
2025-07-18 11:55:44

伊賀のモダニズム建築を宿泊体験に変える新ホテル『泊船』開業へ

坂倉準三の名建築が宿泊施設に生まれ変わる



三重県伊賀市に位置する旧上野市庁舎が、新たに小規模ブティックホテル『泊船(はくせん)』として生まれ変わります。開業は2025年7月21日で、船谷ホールディングスグループが手掛け、歴史的な文化財として保護された建物を利用しています。このプロジェクトは、伊賀の自然環境に寄り添いながら、現代に通じる新しさを融和させることを目指しています。

坂倉準三の哲学を受け継ぐ建築



この旧庁舎は、戦後日本の建築界をリードした坂倉準三によって1964年に設計され、彼が掲げた「建築は、人間のためにある」という思想を体現しています。特にこの建物は開口部が広く、自然光と風を取り入れる設計がされており、市民と共存する姿勢が見られます。老朽化の危機を乗り越え、地域の保存運動によって再生が果たされ、宿泊施設としての新たな命が吹き込まれます。そして、2026年春には公共図書館も開業予定で、文化やアートと共に過ごすことができる場として機能します。

小規模でありながら充実した宿泊体験



『泊船』は全19室から成り立っており、客室はそれぞれにこだわりを持った空間づくりがなされています。ホテル名は伊賀の地がかつて琵琶湖の底だったという伝承に由来し、心豊かな時間を提供することを意図しています。宿泊者は、静寂の中で思想を深めたり、言葉の湖に漂う贅沢な時間を過ごすことができます。また、客室はNOTA&designがスタイリングを手掛け、温かい素材感と静けさに満ちています。

アートと建築の対話



各客室には、伊賀の若手アーティストの作品が用意されており、アートが宿泊空間をより特別なものにしています。コーナースーペリアには、藤本玲奈の抽象絵画が飾られ、近くで感じることができる質感が、アートと建築の対話を生み出します。このように、空間は単なる宿泊施設ではなく、アートギャラリーとしての顔も持つのです。

滞在することで得る文化体験



『泊船』での滞在は、ただ眠るだけではなく、伊賀の深い文化を体験する旅ともなります。客室には、それぞれに選りすぐりの書籍が用意され、地域に密着した体験が用意されています。さらに地元の人気店とコラボレーションした朝食や、伊賀焼き、伊賀組紐の体験もでき、訪れる人々は伊賀の魅力を再発見することでしょう。

今後の展望と文化拠点としての役割



『泊船』は、旧上野市庁舎の価値を次世代に確実に伝えていくための新しいモデルケースとなることを目指しています。ホテルと公共図書館の融合は、訪れる人々だけでなく地域住民にとっても新たな文化交流の場となります。訪れる誰もが「泊まる」「学ぶ」「集う」という体験を通じて、共に文化を育んでいく場所としての発展が期待されています。

ホテルの詳細情報



  • - 施設名: 泊船(はくせん)
  • - 開業日: 2025年7月21日
  • - 所在地: 三重県伊賀市上野丸之内116、旧上野市庁舎 SAKAKURA BASE
  • - 施設内容: ホテル(全19室、バリアフリー客室1室含む)、公共図書館、観光案内、カフェ
  • - 運営: 船谷ホールディングスグループ
  • - 公式サイト: 泊船公式サイト

日本のモダニズム建築が息づくこの場所で、思索と発見の旅をお楽しみください。


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会社情報

会社名
船谷ホールディングス株式会社
住所
三重県伊勢市村松町1364番地8
電話番号
0596-37-5600

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