演劇「反骨」が描く袴田事件の真実
演劇ユニットグループKが手掛ける「反骨」は、58年にわたる袴田事件を取り上げた作品で、再度浜松の地で上演されることが決定しました。2025年の7月30日から8月1日の間、浜北文化センター小ホールで行われるこの公演は、昨年の東京での全公演完売を記録した話題作です。
このプロジェクトは、袴田さんの故郷である遠州浜松の地での公演希望が寄せられたことをきっかけに始まりました。演劇関係者や支援会からの要望を受け、制作が動き出し、今年の1月からは浜松市や浜松演劇鑑賞会と連携して集客活動を行っています。この公演を通じて、袴田事件の背景や真相を多くの人々に知ってもらいたいという思いを込めています。
袴田巌さんは、2014年に再審無罪の判決を受け、6年間の苦難を経て真の自由を手に入れましたが、長い間受けた拷問や抑圧の影響は今も彼の心に深く刻まれています。袴田さんは、「二度と同じ犠牲者を出してはいけない」との思いから、毎日浜松の街を歩き続け、事件の教訓を周知しようとしています。
この公演は、演劇の力を通じて世論を動かし、あらゆる法改正が実現されるための一助としても機能することが期待されています。演劇ユニットグループKは、これまでに松山事件や極道の世界を題材にした作品を上演しており、時代を捉えたフィクションで観客の心をつかんできましたが、今回の「反骨」は非フィクションとしての重みを持たせ、袴田さんを通して得た58年間の真実を描き出しています。
公演詳細
- - 公演日: 2025年7月30日(水)~8月1日(金)
- - 会場: 浜北文化センター小ホール
- - 料金(税込): 一般自由席 3,000円、学生 2,000円
- - 発売日: 2025年6月19日~
- - チケット購入窓口: 浜北文化センター、予約はこりっちにて
この公演は、ただのエンターテインメントではなく、学びや考えるきっかけを与える貴重な機会となるでしょう。観客一人一人が袴田事件の真実に触れ、正義とは何かを共に考えられる場になることを願っています。