加賀FEI、革新的なBluetooth Low Energyモジュールを発表
加賀FEI株式会社が、新たに開発したBluetooth Low Energyモジュール「EC4L15BA1」は、低消費電力と高い処理能力を両立しています。この新製品は、128MHz動作のArm Cortex-M33プロセッサ、1.5MBの不揮発性メモリ、256KBのRAMを搭載しており、同等クラスのモジュールと比較すると、処理能力はなんと2倍以上。その一方で、消費電力は低く抑えることができ、効率的な運用が可能です。
IoT市場におけるニーズを担う製品
特に産業用IoT、メディカル/ヘルスケア製品、スポーツやフィットネスセンサー、スマートホーム機器などに適した設計となっており、迅速な製品化と市場投入が実現可能です。また、内蔵アンテナを備え、すでに各種認証を取得しているため、導入の際に手間を省けるのも大きなメリットです。
製品はPSAレベル3認証に対応しており、高度なセキュリティを求めるIoT機器の開発にもふさわしい選択です。これにより、サイバー攻撃への対策も強化され、安全なネットワーク環境の構築が進みます。
特徴と利点
「EC4L15BA1」は、低消費電力の実現を目指し、32.768kHz水晶やDC-DCコンバータ用のインダクタ、コンデンサを内蔵しています。これにより、無線機能の消費電力は大幅に削減され、例えばNordic Semiconductor製nRF52832チップを搭載したEC2832AA2モジュールと比較して、受信時の消費電流は約半分にまで抑えられています。
さらに、高い処理能力を誇るArm Cortex-M33プロセッサを搭載しており、大容量メモリを活かしたデータ処理能力は抜群。加えて、Matter規格やThread規格にも対応しており、独自の4Mbpsモードでの通信も可能です。これは、異なるメーカー間でのデバイスの相互運用性を確保する重要な要素です。
商業展開の見通し
加賀FEIは、この「EC4L15BA1」を2024年11月からサンプル提供を開始し、2025年6月には量産を予定しています。市場からのフィードバックを基に、さらなる小型化や機能向上を図り、ラインアップの充実に努めていく方針です。
新しい時代のIoT技術において、加賀FEIのモジュールは品質、性能、セキュリティの全てにおいて新たな基準を打ち立てると期待されています。今後の展開が楽しみです。
結論
加賀FEIが開発した「EC4L15BA1」は、次世代のIoT機器に求められるトレンド、すなわち効果的なエッジコンピューティングと厳重なセキュリティ要件を満たすことを目指しています。エッジデバイスの市場要求を満たすこの製品は、今後のIoT技術の発展に大きく寄与することでしょう。