SPACE COTANが宇宙活動の行動規範に署名
SPACE COTAN株式会社は、2023年1月27日に、北海道大樹町とともに「商業宇宙活動の行動規範に関する原則」、通称ワシントン・コンパクトに署名しました。この署名は、世界18の宇宙港と共に行われ、宇宙活動における国際的な協力と持続可能性の進展を目指す重要なステップとなります。
HOSPOの役割と機能
SPACE COTANは、北海道大樹町に位置する「北海道スペースポート(HOSPO)」を運営し、国内外のロケット及び人工衛星打上げ事業者に幅広い宇宙活動の機会を提供しています。この宇宙港は、商業目的に特化した設計となっており、地域経済や宇宙産業の発展を促進することを目指しています。
2024年には、8つの世界の宇宙港とともに知見を共有し、インフラの相互運用性を強化するための覚書(MOU)が締結される予定です。これにより、国際標準に基づいた運用コストの削減や効率化が期待されます。
ワシントン・コンパクトの意義
ワシントン・コンパクトは、オランダのシンクタンク「The Hague Institute for Global Justice」により策定されたもので、宇宙活動の持続可能性と透明性を重視しています。この原則には、民間宇宙探査の平和的利用を促進し、経済や社会福祉の向上に貢献することが明記されています。特に、宇宙利用においては、全人類にとっての共通利益を追求し、国際法や国内法を基盤とした共通のビジョンを確立することが求められています。
透明性と国際規範の重要性
企業や団体約200の署名によって形成されたワシントン・コンパクトは、商業利用における透明性の確保と法的な枠組みの大切さを強調しています。特に、国連宇宙空間平和利用委員会(COPUOS)などの多国間の枠組みが重要視されている中、民間による宇宙利用を加速するための新しい政策が期待されています。
小田切社長のコメント
SPACE COTANの代表取締役社長、兼CEOである小田切義憲氏は、「ワシントン・コンパクトに署名したことを非常に嬉しく思っています。私たちは国際的な協力を進める宇宙港運営者として、信頼される存在を目指して、今後もこのような国際的な枠組みを基にした取り組みを進めていきます」と述べています。
未来へのビジョン
北海道スペースポートは、今後も地方創生や地域経済の活性化に貢献することを目標に、日々進化し続けています。人工衛星の打上げに向けた新たな射場「Launch Complex1(LC1)」の整備も進行中で、資金調達においては企業版ふるさと納税制度を活用し、地域の活性化に寄与しています。また、2022年度には内閣府の特命大臣表彰を受けており、その取り組みが評価されています。
SPACE COTANは、「北海道に、宇宙版シリコンバレーをつくる」というビジョンに基づき、さらなる発展を目指して努力を続けます。これからの宇宙ビジネスの発展が、地域社会や国際社会にどのような影響を与えるのか、今後の展開が非常に楽しみです。