ドバイの清掃ロボット
2021-12-01 10:00:19

ドバイの大規模ソーラー発電所に導入された最先端ロボットの効果とは

ソーラーパネル清掃ロボットがもたらす新たな可能性



未来機械が開発したソーラーパネル清掃ロボットType4が、アラブ首長国連邦のドバイにあるムハンマド・ビン・ラーシド・アル・マクトゥーム・ソーラーパークに大規模に導入されています。この発電所は400メガワットの発電容量を持ち、年間約13万世帯分の電力を供給できる規模を誇りますが、太陽光発電における清掃の重要性が非常に高く、最新のロボットがその役割を担っています。

太陽光発電所が直面する課題



ドバイのような乾燥地域では、ソーラーパネルに砂塵が堆積し、放置すると発電効率が月間で約15%も低下することがあります。雨が少ないため、これを定期的に清掃する必要があり、従来は作業員による手作業での清掃が行われていました。しかし、この方法では人件費も高額で、清掃の質にばらつきが生じるなどの課題がありました。

さらに、発電所で使用されているトラッカー方式(太陽追尾型架台)は、従来の固定式に比べ、発電量を格段に増加させますが、パネルがたわみやすく、手作業での清掃方法では損傷のリスクがあります。そこで、未来機械は自律型のソーラーパネル清掃ロボットを開発しました。

ソーラーパネル清掃ロボットType4の特長



Type4の最大の特長は軽量かつ高効率であることです。重量は36kgで、2人で持ち運ぶことが可能です。清掃方法は水を使わず、回転ブラシを用いており、過酷な砂漠環境でも安定した稼働が期待できる設計になっています。また、自律制御機能を備えているため、効率的にソーラーパネルを清掃することが可能です。

公式に導入された際、2021年8月から現在まで1年8ヶ月の稼働で、2,500時間以上の記録を達成しました。従来の清掃ロボットでは発生しがちなパネルの損傷もなく、安全な運用が続けられています。

中東と日本の未来



ドバイ以外にも、中東地域ではサウジアラビアやオマーン、カタールなどで太陽光発電が拡大しています。この動きに応じて、未来機械は同地域への清掃ロボット提供を強化していく考えです。一方、日本国内でも発電所の汚れによる効率低下が課題となっており、未来機械は新型の清掃ロボットType2Wの開発を進めています。これは日本の地形や気候に特化したアプローチで、発電所のソーラーパネルを効率的に清掃する役割を果たすことを目指しています。

まとめ



未来機械が展開するソーラーパネル清掃ロボットは、持続可能なエネルギーの推進に大きく寄与しています。この技術が進化することで、再生可能エネルギーが一層普及し、カーボンニュートラルの実現に向けて一歩前進することが期待されます。

代表取締役の三宅徹氏は、「テクノロジーでロボットを当たり前の存在にし、人々を苦役から解放する」というミッションのもと、今後もさらなる技術革新を追求していく意欲を示しています。未来機械の歩みが、環境保護と持続可能な未来を築く力となることでしょう。

会社情報

会社名
株式会社未来機械
住所
香川県高松市上林町584-1
電話番号
087-816-5112

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