心臓負担評価AI
2025-07-24 13:50:19

AI技術で心臓の負担を非侵襲的に評価する新技術の開発

AMI株式会社と熊本大学が共同で心不全の非侵襲的な評価技術を開発



近年、高齢化が進む日本において心不全を抱える患者は増加し続けています。心不全は再入院率や死亡率も高く、その早期発見と的確な治療が求められます。こうした背景の中、AMI株式会社(代表取締役CEO:小川 晋平)と熊本大学大学院生命科学研究部循環器内科学の研究グループは、心臓の負担を非侵襲的に評価する新技術を発表しました。この研究成果は、日本循環器学会の機関誌「Circulation Journal」に掲載されました。

従来の課題と革新的なアプローチ



心不全の診断には通常、血液検査でBNP(B-Type Natriuretic Peptide)という物質の値を測定する方法が用いられます。しかし、血液検査には時間がかかり、患者への負担も少なくありません。また、正確な診断には専門知識が必要であり、診断を受ける側にとっては重圧となりかねません。これらの課題を克服するため、研究グループは心臓の音と心電図データを基にした新たなアプローチを採用しました。

深層学習を活用したBNP値の推定



新技術では、AIによる深層学習を用いて血液検査を必要とせずにBNP値を推定することが可能です。具体的には、心臓の音と心電図のデータを組み合わせ、わずか8秒のデータ測定でBNP値を推定することができます。この新技術により、患者への負担を軽減しながら迅速な診断を実現することが期待されています。

実証実験と今後の展望



研究グループは、複数の医療機関から収集したデータを基に、開発したAIモデルの性能評価を実施しました。その結果、AIモデルは高い精度でBNP値を推定できることが確認されました。今後、心不全患者の早期発見や、患者の状態をリアルタイムにモニタリングするための実用化を目指していきます。また、BNP値は体格や腎機能、心房細動などさまざまな要因に影響されることがわかっており、それらの影響を考慮した推定精度のさらなる向上を図る予定です。

研究の詳細について



今回の研究は、心不全の診断と治療に革命をもたらす可能性を秘めています。医療技術の進歩により、患者がより良い医療を受けられる環境が整うことを期待しています。詳細な論文は以下のリンクからアクセス可能です。


AMI株式会社の取り組み



AMI株式会社は、音響工学や電子工学、AI技術を駆使してさまざまな医療機器の研究開発を行っています。同社は「超聴診器」と呼ばれる心疾患診断アシスト機能付きの遠隔医療対応聴診器の開発に注力し、医療現場に新たな価値を提供することを目指しています。

会社情報


  • - 会社名:AMI株式会社
  • - 代表者:小川晋平
  • - 設立:2015年11月
  • - 所在地:鹿児島県鹿児島市東千石町2-13 302号、熊本県水俣市浜松町5-98
  • - 事業内容:医療機器の開発と遠隔医療サービスの提供

以上の革新的な技術により、心不全の診断方法が大きく進化する可能性があります。多くの患者が快適な医療サービスを受けられる日が来ることを期待しています。


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会社情報

会社名
AMI株式会社
住所
鹿児島県鹿児島市東千石町2-13 302号
電話番号

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