滋賀県SDGs「こどなBASE」プロジェクト
滋賀県の特定非営利活動法人放課後NPOアフタースクールが、滋賀大学と協力し新しいプロジェクト「こどなBASE」に取り組んでいます。この取り組みでは、放課後の居場所を子どもたちと地元企業、大学が連携して創出することを目指しています。
プロジェクトの概要
この「こどなBASE」は、子どもたちを中心に、彼らの放課後の空間を豊かにするための施策です。プロジェクトは、大学生とのSTEAM体験プログラムで構成されており、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Arts(芸術)、Mathematics(数学)といった分野を探求する内容となっています。特に、「はかる」ことをテーマに設定し、目に見えないものを可視化する挑戦をしています。
このテーマは、今のIT社会において特に重要視される量やデータの活用に関連しており、AI技術やビッグデータの発展と密接に結びついています。このような技術を学ぶことで、子どもたちには将来の問題解決能力を身につけてほしいと考えています。
教育現場での実践
滋賀大学の経済学部の12名の学生が参加し、全8回のプログラムを通じて、地域の放課後児童クラブに通う小学生と連携していきます。最初の講義では、計量・包装システムメーカー「株式会社イシダ」の協力を得て、計量技術の基礎を学び、その理解を深めました。これにより、子どもたちは楽しみながら科学の世界に触れる機会が得られました。
今後は、11月14日に予定されている小学生向けのワークショップでは、これまでの対話を元にした「はかりたいもの」を可視化する実践が行われる予定です。ワークショップの後、11月28日には学生たちによる成果報告会が実施され、得た知見を地域の関係者に報告する場が設けられます。
背景と目指すもの
このプロジェクトが生まれた背景には、今の社会におけるデータの重要性があります。意見をもとにした「問いを立てる能力」を育成し、子どもたちが自らの未来を形作る力を持つことが求められています。また、プロジェクトを通じて子どもたちの隠れたニーズを引き出し、地域の課題解決へとつなげることが狙いです。
連携の重要性
「こどなBASE」は、滋賀県内の企業、教育機関、自治体が連携し、持続可能な社会を実現するための大切な取り組みの一部です。全国的な潮流としましても、地域と企業、教育機関の連携はますます重要視されています。過去の成功例としては、成安造形大学とのプロジェクトにおいて、環境教育をテーマとしたワークショップが展開され、参加した子どもたちの環境意識に関心を集めました。
結論
この取り組みは単なる教育プロジェクトではなく、地域全体の未来を見据えた重要なステップとして位置付けられています。滋賀県でのこのような活動は、全国でも注目されるべき事例となるでしょう。今後の成果がどのように形づくられていくのか、期待が高まります。