株式会社BULLがJ-Startup第5次に選定
栃木県宇都宮市に本社を構える株式会社BULLが、経済産業省が推進するスタートアップ育成プログラム「J-Startup」の第5次選定を受けました。このプログラムは、国際的に活躍するスタートアップを育てることを目的としており、2018年から始まりました。BULLは今回の選定を通じて、特に宇宙デブリ対策技術の社会実装に向けた取り組みを加速させる意向を示しています。
J-Startupの概要と選定理由
「J-Startup」は、経済産業省や日本貿易振興機構(JETRO)、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)などが関与して、成長が期待できる企業への支援を行います。BULLが選ばれた理由として、宇宙産業における持続可能性への貢献が評価されたことが挙げられます。J-Startup事務局による支援を最大限に活かし、BULLは宇宙デブリ化防止装置「PMD」(Post Mission Disposal)の開発を進めることで、国際的な競争力を高めていく考えです。
BULLのビジョンと事業内容
株式会社BULLは、「地球内外の惑星間の行き来を『当たり前』にする」ことをビジョンに掲げています。宇宙利用サービスを手頃な価格で提供できる仕組みを構築するため、産学官の連携を強化しています。また、宇宙デブリ発生を防止する技術や微小重力実験衛星の開発など、持続可能な宇宙開発を目指して様々な取り組みを行っており、SDGsの観点からも重要な役割を果たしています。
海外展開へ向けた支援プログラム
「J-Startup」の選定により、BULLはJETROの支援を受けて、欧州の宇宙市場における動向の把握やネットワークの構築を行うことができます。これにより、BULLは国際的な展開を加速させ、自社の技術を広く世界に広めることを目指します。また、入札参加資格の拡大や、海外のスタートアップイベントへの出展など、政府からの各種支援を享受できる機会も増えました。
宇藤恭士代表のコメント
BULLの代表取締役である宇藤恭士氏は、「この度の選定を大変嬉しく思う。弊社の取り組みが宇宙産業における持続可能性に貢献することが認められた」と述べ、今後の活動への決意を新たにしました。また、地域からグローバルなビジネス展開へと進むべく、全力で取り組む姿勢を強調しています。
地域経済への貢献
栃木県を拠点とするスタートアップが「J-Startup」に選ばれたことは、地域経済にとって大きな意味を持ちます。日本貿易振興機構(JETRO)の栃木貿易情報センター所長である島川博行氏は、「同社の成長を支援することで、地域経済の活性化に貢献したい」と述べています。BULLの成功が、他のスタートアップにも良い影響を与えることが期待されています。
まとめ
株式会社BULLは、経済産業省の「J-Startup」に選定されたことで、宇宙デブリ対策技術の開発を一層加速することになります。地域発のスタートアップが国際舞台での活躍を目指す姿勢は、他の企業や地域にも刺激を与えることでしょう。今後の動向に注目が集まります。