株式会社コルク、KOLC+の新機能を発表
株式会社コルクは、BIM/CIM共有クラウド「KOLC+(コルクプラス)」に新たにオルソ画像(GeoTIFF)を地形モデルにドレープ(貼り付け)できる機能を追加しました。この機能によって、ドローンなどで撮影した高精度なオルソ画像を、より簡単に現場活用することが可能になります。この進展は特に、デジタルツインを構築している企業にとって、大きな利点と言えるでしょう。
開発の背景
ドローンを用いて撮影されるオルソ画像は、そのファイルサイズが通常数十MBから数GBにも及び、直接活用することが難しいという課題がありました。そこで、コルクは国土地理院タイルと似た「XYZ方式」を用いてクラウドサーバ上でタイル化を行い、これによりテクスチャデータの高速表示を実現しました。具体的には、GeoTIFF形式のファイルに対応し、さらに位置情報を埋め込むか、ワールドファイル(.tfw)を準備することで利用が可能となります。
この新機能により、GeoTIFFの位置情報を活かして地形モデルにドレープすることができるようになりました。また、大容量のTIFF画像であっても、JPEG形式に変換してタイル化することで、瞬時に表示することが可能です。この結果、地理院タイルよりも高解像度のタイル画像が生成されるため、より詳細な情報を一目で把握できるようになります。
機能と使用例
KOLC+の「統合アプリ」を使うことで、GeoTIFFを地形モデルに重畳した様子を視覚化できます。たとえば、多摩川河川敷のGeoTIFFは53.9MBありながらも、タイル化とJPEG変換を使用することで、迅速に表示可能となります。さらに、ツールバー上の「2D」ボタンを押すことで、Googleマップのような操作が実現します。これは地形データを直観的に扱う手助けとなり、利用者にとっての利便性を大きく向上させる要素です。
料金プランと導入の検討
KOLC+の料金プランは月額5万円(税別)で、100GBのストレージを持ち、最大100ユーザーで利用できるほか、初期費用は不要です。このプランでは、2現場分の統合アプリが含まれるため、多くの企業にとって導入の検討材料となるでしょう。詳細な料金表は公式サイトで確認できるほか、導入を検討する場合は、問い合わせフォームからのサポートも受け付けています。
KOLC+の概要
KOLC+は、BIM/CIMモデルや点群データをクラウド上で統合・共有し活用できる「デジタルツイン現場クラウド」として機能しています。国土交通省をはじめとする様々な情報共有システムに採用されています。これにより、業界内での利用が広がる中、すでに500社以上の企業に支持されています。また、国土交通省の「建築BIM加速化事業」においては、補助対象ソフトウェアとしても認定されています。
会社概要
株式会社コルクは、東京都豊島区に位置し、BIM/CIM共有クラウド「KOLC+」の企画、開発、運営を専門とする企業です。代表取締役の堤正雄が率いる同社は、デジタルツイン技術の推進に寄与しています。さらに、同社は自社の公式サイトでサービスの詳細や機能を紹介しています。
このように、株式会社コルクの新機能は、デジタルツインの活用において新たな可能性を切り開くもので、今後の展開に多くの期待が寄せられています。