チュー・イーロンが主演を務めるディザスターアクション映画『クラウディ・マウンテン』が6月10日に日本で公開されます。本作は、未知の地殻変動による山崩れが引き起こす災害を描いており、実際に中国西南部の静かな街に16万人もの住民が緊急の危機にさらされる物語となっています。監督はリー・ジュン氏が担当し、豪華なキャスト陣としてチュー・イーロンのほかにホァン・チーチョンやチェン・シュー、ジャオ・ジュンイェンが共演しています。
本作は、ただのエンターテインメントにとどまらず、「中国式の救助方法」をリアルに描くために、制作陣は実地調査を5か月間実施しました。その結果、ロケ地として選ばれたのは貴州省。特異な地質条件を利用して、15,000平方メートルの砂利を用いて道路の表面を固め、実際のサイズでトンネルを80日間もかけて完成させるという細やかなこだわりが見えてきます。また、洞穴や地下水路などのゾーンでは、アジア最大の地下自然洞窟を使用し、自然の美しさを引き立てる撮影が行われました。これらの自然環境を確保するため、キャスト一同が1~2時間かけて山を登る必要があり、全員の献身的な努力が感じられます。
特に主演のチュー・イーロンは、その役により命を懸けた高いプロ意識を示しました。彼は自身のスタントを使わず、素手で垂直の絶壁を登るという過酷なシーンに挑戦し、時には雨の中での撮影が続く日々を耐え忍びました。あるメイキング映像では、土砂流の中を走るシーンで転倒し、膝を怪我してしまう様子が確認されていますが、彼はそんな小さな怪我では撮影を中断せず、おおらかに次のシーンに挑んでいきました。また、洞窟の中に転落するシーンでは、10メートル以上の高さから17回の落下に挑み、その根性にスタッフは驚嘆を禁じ得ませんでした。
最近、その人気が急上昇しているチュー・イーロンは主にテレビドラマで活動してきましたが、今回の『クラウディ・マウンテン』で初の映画主演を果たしました。彼は撮影前から体作りに励み、専門家によるトレーニングも受け、アクションシーンの撮影を通じて自らの成長を実感しています。これまで内気で優しい印象があった彼が、本作を通じて力強く「タフな男」としての新たな一面を披露しています。
『クラウディ・マウンテン』は、映画が持つエンターテインメント性とリアルな救助活動の描写を融合した作品です。視覚的にもストーリー的にも多くの要素が詰め込まれており、観客を惹きつけること間違いありません。リー・ジュン監督による壮大な視点と、チュー・イーロンの真摯な演技がどのように交わるのか、公開が待ち遠しい限りです。公式サイトや予告もぜひチェックして、劇場での体験を楽しんでください。