学研ホールディングス、桐原書店をグループ化し教育事業を強化へ
学研ホールディングス、桐原書店をグループ化
2024年9月12日、株式会社学研ホールディングス(以下、学研HD)のグループ会社である株式会社Gakken(以下、Gakken)が、株式会社桐原書店(以下、桐原書店)の発行済み株式の過半数を取得し、これをグループ会社とすることが決定されました。その契約が締結されたことが正式に発表され、教育事業のさらなる発展が期待されています。
学研ホールディングスの理念
学研HDは1947年3月31日に設立され、「すべての人が心ゆたかに生きることを願い、今日の感動・満足・安心と明日への夢・希望を提供します」という理念のもと、教育事業と医療福祉事業を展開している持株会社です。教育事業は、学習塾や教室運営を中心に、多岐にわたる教材の出版や園・学校支援を行っています。
その傘下にあるGakkenは、出版コンテンツ事業や園・学校事業を展開し、幼児から高齢者を対象とした「まなび」を提供しています。児童書や学習参考書の他にも、デジタルコンテンツや検定教科書など多様な取り組みを行っています。
桐原書店の役割
一方、桐原書店は1967年に設立され、高等学校向けの英語や国語に関わる教科書や学習参考書を手がけています。「学習に喜びと感動を− Take joy in what you learn」をスローガンに、質の高い教育コンテンツの開発を重視してきました。また、近年はデジタル教材の開発にも力を入れています。
グループインの意義
今回のグループインの背景には、高校教育事業の環境の変化があります。大学入学者選抜改革によって、多面的評価が求められるようになり、語学検定や小論文を含む学習ニーズが高まっています。このような背景を受けて、Gakkenは桐原書店との連携を強化し、より多様化するニーズに応える価値を提供することを目指しています。
Gakkenはこれまで、高校生向けの学習参考書やデジタル教材の開発を進めており、桐原書店とのグループ化によって、両社のノウハウを融合させ、教育関連サービスの充実を図る方針です。将来的には、新事業として推薦・総合型選抜への対策や探究学習に対応したコンテンツの開発にも取り組む予定です。
今後の展望
グループイン後も、桐原書店は従来どおり、検定教科書や教材の発行を続けます。さらに、新たなニーズに対応するために、Gakkenと共同で語学事業やデジタル領域での革新を模索しています。学研グループは中期経営計画「Gakken2025」において、語学事業を重要な領域として位置づけており、今後の進展が注目されています。
学研HDは、教育の質を高め、学習者や教育者の期待に応えるために、桐原書店とのシナジーを活かした活動を展開していくことでしょう。これにより、日本の教育の未来に向けた新しい可能性が広がることが期待されています。
会社情報
- 会社名
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株式会社 学研ホールディングス
- 住所
- 東京都品川区西五反田2丁目11番8号学研本社ビル
- 電話番号
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03-6431-1001