蓄電池が切り拓くスマートグリッドの未来とは

蓄電池が切り拓くスマートグリッドの未来

自然エネルギーの推進を使命とする株式会社エンバイオ・ホールディングスは、NExT-e Solutions株式会社との共同出資により、新たに企業を設立し、蓄電池事業に本格的に関与することを発表しました。この動きは、太陽光発電事業で数多くの成功を収めてきた同社が次のステップへと進む重要な試みです。

蓄電池事業への進出の背景

エンバイオ・ホールディングスは、国内外にわたり55か所の太陽光発電所を運営しており、早期の100MW達成を目指しています。しかし、太陽光発電の特性上、発電量が需要を上回ったり、不足したりすることで電力網が不安定になる可能性があります。この問題を解決するためには、電力の需給バランスを調整する能力が求められます。そこで、蓄電池事業への進出は不可欠だと同社は考えています。

新会社は、系統用蓄電所と太陽光発電所、さらに蓄電池のEPC（設計・調達・施工）を一手に担うことで、再生可能エネルギーの安定的な普及へと貢献します。

蓄電池の利点

再生可能エネルギーが持つ欠点、すなわち「出力変動」や「系統不安定性」への対策として、蓄電池の導入が注目されています。蓄電池は、電力供給が過剰な場合にその余剰を蓄え、逆に不足時には電力を放出することで、電力の過不足を調整します。これにより、再生可能エネルギーの利用効率が向上し、安定した電力供給が実現します。

また、ピーク時の電気料金を抑えることに寄与し、経済的負担の軽減にもつながります。蓄電池はスマートグリッドの調整役として、極めて重要な役割を果たすといえるでしょう。

グループの利点とシナジー

エンバイオ・ホールディングスは、これまで数多くの太陽光発電所に関わってきた技術と運営ノウハウを持っています。この強固な基盤は新しい蓄電池事業においても大いに役立つでしょう。

さらに、長年行ってきた「ブラウンフィールド活用」は、蓄電池事業と結びつけることで新たな価値を生み出します。既存の工場跡地を利用し、環境への負荷を減少させながら土地の活用法を見出していく取り組みです。これにより地域の活性化や不動産価値の向上が期待できます。