井田幸昌氏が手掛けたスペインワイン「CVC88」がついに発売

日本のアーティスト、井田幸昌氏が手掛けた特別なワイン「CVC88」が、待望の発売を迎えました。このワインは、スペインリオハ地域の著名なワイナリー、シエラ・カンタブリアが製造したものです。そしてそのラベルは、井田氏の芸術作品を元にデザインされています。井田氏は、マラガにある「ピカソ生誕地ミュージアム」で開催された個展において、アジア人では初めての展示を行ったことでも知られています。彼の作品がエグレン家に注目され、88歳の誕生日を祝う肖像画の制作を依頼されたというエピソードは、まさに運命的な出会いと言えるでしょう。

CVC88の特徴と製造工程

「CVC」自体は「Conjunto de Varias Cosechas」、つまり「様々な収穫の組み合わせ」を意味します。このワインは、冷涼な2007年、バランスが取れた2010年、そして暖かく乾燥した2012年の三つのヴィンテージのブレンドから成り立っています。それぞれの葡萄は、新フレンチオークバリックで約8年の間熟成され、その後2019年にアッサンブラージュ（ブレンド）され、さらに2年以上瓶の中で熟成されます。

この過程を経て、極上のワインとして生まれた「CVC88」は、特にテンプラニーリョ種100%を使用し、リッチで深い味わいを実現しています。価格は240,000円（税抜）で、ワイン愛好家からの大きな関心が寄せられています。

井田幸昌氏のアートへの情熱

井田氏は1990年に鳥取県で生まれ、彫刻家である父の影響を受けて早くから絵画に興味を持ちました。「一期一会」をテーマに彼の作品は、絵画だけでなく彫刻や版画など多岐にわたります。2021年には、Diorとのコラボレーションが話題を呼び、同じ年に前澤友作氏の国際宇宙ステーションに自身の作品が送られたことで、注目を集めました。このような経歴は、井田氏が文化振興に貢献している証拠と言えるでしょう。

シエラ・カンタブリアの誇り

CVC88を生産するシエラ・カンタブリアは、スペインワイン界のトップランナーとして知られています。特に、彼らが製造したワインは高い評価を受けており、例えば「テルマンシア」はアドヴォケイトから100点を獲得した作品です。リオハ地域を拠点に、多種多様なワインを生み出すこのワイナリーは、スペインを代表する名門として名を馳せています。

最後に、井田幸昌氏によれば、CVC88は「手間と愛情をかけて作られたワイン」というメッセージが込められています。彼のアートとエグレン家の哲学が交差したこの作品は、ワインを愛する全ての人々にとって、特別な存在となることでしょう。