サンケン電気、新型車載オルタネータ用ダイオードの量産開始
埼玉県新座市に本社を置くサンケン電気株式会社は、新たに開発した車載オルタネータ用ダイオード「SG-K17VLEFGR」と「SG-K17VLEFGS」の量産を開始しました。この新製品は、平均順方向電流50Aという高出力に対応しながらも、従来品に比べて順方向降下電圧を約40%低減しており、効率的なオルタネータ回路を構成可能です。
ダイオードは、エンジンの回転を利用して電力を生成するオルタネータにおいて、交流電力をバッテリーや電装品が必要とする直流電力に変換する重要な部品です。近年、電装品の増加に伴い、オルタネータの大電流化が進んでいますが、本製品はそのニーズに応える形で開発されました。
新製品の主な特長
- - 低順方向降下電圧: 最大0.67Vで、これにより発生する損失を少なくし、燃費向上に寄与します。
- - 高サージ耐量: JASO A-1規格に準拠し、500Aの急激な電流にも耐える能力を持つため、極めて信頼性があります。
- - プレスフィット型パッケージ: はんだ付け不要で、スルーホールに圧入するだけで簡単に実装可能です。これにより、製造工程の効率も向上します。
環境への配慮
新型ダイオードは、エンジンルームの高温・高湿環境にも耐えられる設計がされており、長寿命を約束します。また、環境への配慮として、端子部はRoHSに対応しているため、環境負荷の低減にも貢献します。
開発の背景
オルタネータにはエンジンの動力を利用して電力を生成し、バッテリーを充電しつつ、ヘッドライトやエアコン、カーナビなど、さまざまな電装品への電力供給が求められます。そのため、オルタネータ用のダイオードは、エンジンが作り出す交流電力を直流に変換する役割を果たします。
クルマの電装品の進化とともに、求められる電力も増え、オルタネータの電流性能向上が急務となっていました。そこで、新製品は内蔵チップの構造を見直すことで、高出力かつ低電圧降下を両立させました。
会社の概要
サンケン電気株式会社は、1946年に設立以来、電子部品やデバイスの製造・販売を行っており、今回の新製品もその一環として開発されました。同社は、高い技術力を背景に、業界のニーズに迅速に応える製品群を展開しています。
用途としては、特に12Vバッテリー用のオルタネータ回路に最適であり、自動車業界の高効率化に貢献するでしょう。今回の量産開始により、サンケン電気は更なる市場拡大と顧客満足度向上を目指します。
詳細情報は、
サンケン電気の公式サイトをご覧ください。