Snowflakeが開催したBUILD 2024の国内説明会
AIデータクラウドのリーダー、Snowflake合同会社が11月12日から14日まで米国サンフランシスコで開催された開発者向け年次イベント「Snowflake BUILD 2024」に関連する説明会を、国内メディア向けに11月28日に実施しました。このイベントでは、Snowflakeの執行役員である井口和弘氏が登壇し、イベントで発表された新機能や製品アップデートについて詳しく解説しました。
井口氏は説明の冒頭で、Snowflakeのデータプラットフォームがいかに多くの開発者に使用され、日々のクエリ検索数が50億回を超えるかを示しました。この数字は、データのサイロ化を解消し、より多くのユーザーにデータ活用の機会を提供しようとするSnowflakeの努力の結果だと言えます。「AIとデータは切っても切れない関係にあることを理解することが重要で、我々のプラットフォームはセキュリティとガバナンスを維持しながら、顧客がデータを自由に活用できる状態を目指しています」と井口氏は強調しました。
今回のBUILDでは、新たにフォーカスされた領域が3つ発表されました。それは「ニーズに応じた柔軟なデータとアーキテクチャ」、「信頼できるエンタープライズAIとML」、そして「データとAIのための比類なきコラボレーション」です。これらの新機能は、ユーザーのニーズに応じてデータの取り扱いを進化させ、企業がデータを効果的に活用するための基盤を整備することを目的としています。
まず、「ニーズに応じた柔軟なデータとアーキテクチャ」では、Snowflakeオープンカタログの一般利用開始やドキュメントAIの強化、さらにセキュリティ監視機能であるSnowflake Horizonの改善が発表されました。井口氏は特に、データソースを保護し、漏洩パスワードを検知・報告する機能の強化について言及しました。
次に「信頼できるエンタープライズAIとML」については、Snowflake Cortex AIのアップデートが説明されました。井口氏は、企業AIアシスタントの発展においても、Snowflakeが持つ長年のデータ基盤の知見が強みになると述べ、非構造化データへの対応強化を挙げました。
「データとAIのための比類なきコラボレーション」では、公開先を制限できる「インターナルマーケットプレイス」が紹介され、新たに生成AIを駆使することで、データの利活用の効率をどう高めていくかがテーマとなっています。
最後に、井口氏はMLと生成AIを融合したZoom社の事例を紹介しました。Zoom社では、顧客情報が散在する中で自然言語を使ったチャットボットを導入し、顧客支援の効率を上げたことを具体的に示しました。
また、BUILDで紹介された各種新機能の中で特に注目されているのが「ユニストア」や「Snowflake Intelligence」です。前者はトランザクションデータと分析データの統合を実現し、後者はユーザーが簡単にビジネス質問をデータで解決できるプラットフォームです。これらの発表を通じて、SnowflakeはデータとAI利用の未来に向けて明確なビジョンと方向性を示しました。
SnowflakeのAIデータクラウドは、すでに多くの企業で活用されており、今後ますます進化していくと期待されています。Snowflakeについて詳細な情報は、公式サイト(snowflake.com/ja/)をぜひ訪れてください。プロフェッショナルなデータ活用を目指す企業にとって、Snowflakeの新しい機能は非常に魅力的な選択肢となることでしょう。