国際ポスター連覇
2025-06-17 10:16:31

東京工芸大学の准教授が国際ポスターコンペで連覇達成

東京工芸大学准教授、グランプリ連覇を達成



東京工芸大学の芸術学部デザイン学科に所属するゑ藤隆弘准教授が、世界の五大ポスターコンペティションの一つである「ラハティ国際ポスタートリエンナーレ2025」で見事、グランプリを獲得しました。この快挙は、彼にとって2大会連続の受賞となり、2014年以降のトリエンナーレ形式開催では初の連覇という快挙を達成します。

受賞作『Repetition and life: bud, P2424』は、反復の中で秩序とズレを見出し、生命的な存在を描き出す作品です。このポスターは三枚の同一の図版を重ねて表現され、視覚的に図と地の境界が曖昧になる仕掛けが施されており、観る者はじっくりとその意図を考えながら捉えることになります。この作品は、ポスターというメディア自体をも問い直す象徴的な作品であると評されています。全体像を容易に理解できない構成が、観客の注意を引く試みは特に評価されました。

反復の美学と生命の躍動



今回の受賞作は、作品制作にあたり、静的な構成ではありながらも動きとリズムを感じられるように仕上げられており、「DANCE」という言葉が表現するように生命や流動性を巧みに可視化している点が高く評価されています。ゑ藤准教授自身も、「前回は具象的なモチーフを用いたが、今回は抽象表現にチャレンジし、審査員にその意図を的確に読み取ってもらえたことが驚きであり嬉しかった」と受賞について語っています。

なお、今回のトリエンナーレは開催50周年を迎え、約4,000点の作品が世界中から応募されました。受賞作品の展示はフィンランドのラハティ美術館で9月7日まで行われており、作品が訪れる人々に新たな視覚体験をもたらすことでしょう。

ゑ藤隆弘准教授の軌跡



ゑ藤准教授の経歴は、東京工芸大学での教職に就任する以前から非常に多岐にわたります。多摩美術大学の大学院を修了後、デザイン事務所での経験を経て、2016年に自身のデザイン会社「STUDY LLC.」を設立しました。その後、大学教育の場において、ビジュアルコミュニケーションや適切な情報伝達をテーマに学生たちに技術を教え続けています。彼の作品は、単に美しいだけでなく、視覚的なメッセージの伝達力や意味を重視しており、常に新たな表現方法を探求しています。

また、芸術学部デザイン学科では、学生たちにアートとテクノロジーの融合を通じて、現代の重要なテーマを考えさせる教育が行われており、実践的なプロジェクトを通じて多くの才能を育てています。今回の受賞は、ゑ藤准教授自身だけでなく、同学部の教育理念にも強い影響を与えるものであると言えるでしょう。

ラハティ国際ポスタートリエンナーレの意義



「ラハティ国際ポスタートリエンナーレ」は1975年に始まり、世界的なポスターアートの審査会の中でも特に注目される一つです。ポスターデザインの分野において、革新と創造性を促進し、国際中コラボレーションを育む役割を担っています。今回のグランプリ受賞は、大学の名誉を高めるだけでなく、ポスターデザインにおける新たな潮流を生む大きな一歩でもあります。来年以降も新しい創造的な表現が生まれ、東京工芸大学の名にふさわしい作品が発表されることを期待しています。


画像1

画像2

会社情報

会社名
東京工芸大学
住所
電話番号

トピックス(その他)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。